大学受験

東京都市大学・建築都市デザイン学部の一般選抜対策|建築・都市工学の違いと科目別勉強法

東京都市大学の建築学科・都市工学科を志望する人へ。2027年度公式案内の独自試験、共テ基準点型、英語外部利用、日程を整理。資格条件の学科差と2026年度問題・結果を確認し、自作例で数学・物理・化学・生物・英語の対策を解説します。

公開日 読了目安 約33分執筆:Eduroute編集部
東京都市大学建築都市デザイン学部の建築学科と都市工学科について、学科選び、理系3教科、共通テスト基準点型を整理する図

建築・都市工学は、同じ入試科目と異なる学びを両方確認する

東京都市大学の建築都市デザイン学部は、建築学科と都市工学科の2学科です。一般選抜の前期・中期は、どちらも理科・数学・英語を各100点、計300点で判定します。数学Ⅲを含む理系型であり、「デザイン」という名称から、数学を軽くして美術実技を中心に準備する入試だと考えないようにしましょう。

同じ3教科で受験できても、志望理由や資格条件まで同じにはなりません。建築学科は建築の設計・構造・環境などを総合的に学び、都市工学科は社会基盤の整備・維持、防災、環境、計画などを扱います。都市工学科には、2025年度以降の入学生は卒業しても建築士試験の受験資格の学歴要件を満たせないという公式告知があります。建築士を目指す人は、学部名だけで学科を選ばないことが大切です。

入試でも学科別の違いがあります。2027年度公式案内の共通テスト利用・前期5教科基準点型は、建築学科が580/800点、都市工学科が550/800点。前期6教科基準点型は、それぞれ650/900点、620/900点です。独自試験の合格最低点とは別の制度として確認します。

本記事の対象は、建築都市デザイン学部2学科の一般選抜・共通テスト利用入試です。総合型選抜・学校推薦型選抜、理工学部、都市生活学部、創発デザイン工学環などへ条件を広げません。

確認日は2026年10月6日です。制度・科目・配点・日程は2027年度の大学公式方式別案内、出題分析と入試結果は2026年度を基にしています。一般選抜・共通テスト利用入試の最終的な入学試験要項は、公式には11月掲載予定です。本記事は現在公開されている案内の解説であり、要項公開後には出願資格・提出書類・訂正を改めて確認してください。練習問題、英文、換算ケース、学習計画は編集部の自作・提案です。

出典:学部公式サイト、2027年度前期の方式詳細、都市工学科の資格に関する告知、要項掲載予定。

建築学科と都市工学科を、作品・研究・資格条件から比較する

建築学科の公式紹介は、意匠設計への関心があっても、構造力学・環境工学・材料・構法などの知識が必要だと説明しています。外観や間取りを考えることに加え、安全性、室内環境、材料、歴史や地域との関係を扱う学びです。

都市工学科は、橋・トンネル・ダムなどの構造物だけでなく、水、地盤、交通、災害への備え、都市の維持管理などを学ぶ領域です。「都市をデザインする」という共通点があっても、住宅の意匠設計と、都市の社会基盤を計画・管理することは同じ課題ではありません。

比較する点建築学科都市工学科
学びの主な視点建築の設計、構造、環境、材料、歴史などを組み合わせる社会基盤の整備・維持、構造、水・地盤、環境、防災、計画・マネジメントなどを考える
志望理由を具体化する例建物の使い方、空間、耐震性、光・音・温熱環境のどこに関心があるか水害への備え、交通、橋の維持、地盤、地域の基盤整備のどこに関心があるか
大学で確認したい資料設計作品、設計演習、構造・環境の授業、研究室、指定科目実験・演習、構造安全・地盤環境・水圏環境・計画などの研究、資格に関する最新告知
建築士に関する確認学科公式は卒業後の試験受験と、合格後の免許登録の条件を区別して案内。入学年度の指定科目・必要単位を確認する2025年度以降の入学生について、学科卒業による受験資格の学歴要件を満たせないと告知

建築士の受験資格を、学部全体の共通資格として扱わない

都市工学科の告知は2024年5月1日付で、2025年度以降の入学生を対象とする教育課程の確認申請を取り下げるものです。2027年度に入学する志望者にも関わります。2024年度以前の入学生向けの資格説明や、古い大学紹介を、そのまま自分の入学年度へ当てはめないでください。

建築学科の公式案内では、一級建築士試験の受験と免許登録を分け、登録には試験合格に加えて所定の実務経験が必要だと説明しています。建築技術教育普及センターも、学歴に基づく受験資格では指定科目を修めて卒業することを条件として示しています。建築学科へ入学すれば、履修や試験と無関係に建築士免許が得られる、という意味ではありません。2027年度入学生の履修条件は大学の案内で確認しましょう。

学科選びでは、興味のある建築・都市の課題を一つ挙げ、それに関連する授業や研究を探します。例えば「災害に強い街をつくりたい」という関心でも、建物の構造・避難空間を深めたいのか、河川・地盤・交通や社会基盤全体を扱いたいのかで調べる内容が変わります。

出典:建築学科の特性、建築学科の資格案内、都市工学科の紹介、都市工学科の教員・研究分野、都市工学科の資格変更告知、建築技術教育普及センター・指定科目の説明。

2027年度の一般選抜は、独自試験・共テ利用・小論文併用を分ける

以下は建築学科・都市工学科の両方を対象とする方式です。大学独自試験と共通テスト利用に同じ「前期3教科型」という名称があるため、出願区分まで確認してください。

方式2学科で使う科目・配点判断の要点
一般選抜・前期3教科型理科100+数学100+英語100=300点2月1・2・3日から自由選択。数学Ⅲを含むスタイルA。独自理科は物理・化学・生物
一般選抜・中期3教科型理科100+数学100+英語100=300点独自理科は物理・化学。前期の生物選択を引き継がない
一般選抜・後期2教科型数学100+「理科または本学英語」100=200点数学Ⅲを含む。英語外部試験は利用不可
共テ利用・前期3教科型数学200+理科200+高得点1教科200=600点数学・理科が必須。英語を必ず採用する方式ではない。独自試験なし
共テ利用・前期5教科基準点型数学・理科・英語各200+国語・地歴公民各100=800点指定科目を受験し、学科別基準点以上で合格となる制度
共テ利用・前期6教科基準点型5教科型の800点+情報Ⅰ100=900点情報Ⅰを加えた学科別基準点で判定
一般選抜・後期小論文・共テ併用型共テ600+小論文140+調査書10=750点共テは数学・理科・高得点1教科。大学で80分の小論文を受験
共テ利用・後期6教科型数学・理科・英語各200+国語・地歴公民・情報Ⅰ各100=900点共テ後に出願可能。前期の基準点型とは別の得点選抜

大学全体で実施している探究問題・共テ併用型、情報問題・共テ併用型は、建築都市デザイン学部の2学科を対象としていません。共テ利用の「情報Ⅰ」と、大学独自の「情報Ⅰ・Ⅱ試験」も別です。理工学部の記事で説明する方式を、建築学科や都市工学科の出願候補へ自動的に足さないようにします。

前期・中期に大学全体で実施される2教科型も、この2学科の対象ではありません。また、前期公式ページ冒頭の大学全体の国語選択の説明だけを読むと対象範囲を誤りやすいですが、建築都市デザイン学部の募集表・スタイルA詳細は、理科・数Ⅲを含む数学・英語の指定です。本記事はその学部別指定に基づき、国語への置換を認めると解釈しません。最終要項でも確認してください。

出典:大学公式の前期、中期、後期、共テ前期3、共テ前期5、共テ前期6、共テ後期6、小論文併用の訂正済みPDF。対象外方式は探究・情報の対象表を確認しています。

前期・中期・後期で、理科・英語外部利用・試験時間が変わる

独自試験数学理科本学英語・外部利用
前期90分・記述式、100点90分・マーク式と記述式。物理・化学・生物から指定の3題、100点80分・マーク式と記述式、100点。指定外部試験の利用可
中期90分・記述式、100点80分・全問マーク式。物理・化学から指定の3題、100点80分・マーク式と記述式、100点。指定外部試験の利用可
後期2教科型70分・マーク式と記述式、100点英語との選択。70分・全問マーク式。物理・化学から指定の3題、100点理科との選択。70分・マーク式と記述式、100点。外部利用不可

前期は試験日や選択教科の難易度差に対して得点を平準化します。外部英語のみなし得点も対象です。中期では外部英語のみなし得点の平準化を行いませんが、選択教科の得点は必要に応じて調整する場合があります。後期にも選択教科の得点調整の案内があります。

したがって、過去問の自己採点で「数学70・理科70・英語70なら210点」と計算できても、それが前期の公表最低点とそのまま比較できるとは限りません。まず各教科の失点を把握するために素点を記録し、合否の確定判定とは分けます。

東京都市大学建築都市デザイン学部の独自試験の違い。前期は物理・化学・生物と英語外部利用、中期は物理・化学と外部利用、後期は数学と理科または本学英語を使う図

生物を主力にしている人は、前期独自試験、指定生物を使う共テ利用、数学と本学英語を使う独自後期を検討できます。中期のために物理・化学を増やすかは、残り期間と併願校を含めて判断します。

一方、学部のアドミッション・ポリシーは、入学前に数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C、物理基礎・化学基礎・物理・化学、英語などを学んでいることが望ましいとしています。これは入学後の学びへの準備であり、前期の独自理科で生物を選べないという指定ではありません。入試科目と入学前に望まれる学習を分けて理解しましょう。

出典:前期詳細、中期詳細、後期詳細、学部アドミッション・ポリシー。

理科の過去問は、「3題選択」の問題群まで守って解く

2027年度の方式案内は、前期を物理3題・化学3題・生物3題の計9題から3題、中期・後期を物理3題・化学3題の計6題から3題と説明しています。過去問演習では、さらに問題冊子冒頭の問題群ごとの指定を確認します。

2026年度原本での規則前半から選ぶ問題後半から選ぶ問題
前期・2月1〜3日第1〜6問から2題。物理1・2、化学3・4、生物5・6第7〜9問から1題。物理7、化学8、生物9
中期・後期第1〜4問から2題。物理1・2、化学3・4第5〜6問から1題。物理5、化学6

前期で化学だけを使うなら第3・4・8問、生物だけなら第5・6・9問です。物理の第1・2問と化学の第8問のように、問題群の指定数を守って科目をまたぐ選び方もできます。第1・2・3問だけを選ぶと、合計3題でもこの原本の指定には沿いません。

2026年度原本には、選択する解答問題を3問を超えてマークした場合は0点とする注意があります。解いた答案だけでなく、選択問題欄のマークも確認しましょう。ここで示す問題番号は2026年度の規則であり、2027年度の問題番号や選択方法を予告するものではありません。

演習では最初に問題群と設問量を見て、主力科目の3題を基本に解きます。別科目の一部を使う場合は、すでに履修している内容でどれほど時間・正答率が改善するかを記録します。「選べるから全科目を直前に広く増やす」という計画では、主力科目の総合問題が仕上がらないことがあります。

出典:大学公式の2026年度問題・解答。前期3日、中期、後期の理科冊子冒頭を確認しています。

数学は、図形を式に変え、微積分をグラフと結びつける

独自数学の範囲は、数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A、数学Bの数列、数学Cのベクトル・平面上の曲線と複素数平面です。数学Ⅲなしの別学部用問題と取り違えないよう、公式過去問では理工・建築都市デザイン・情報工学の3学部共通問題を選びます。

2026年度前期は、3日とも大問4題で、第1・2問が小問集合、第3・4問がまとまった問題でした。小問も答えだけでなく過程を書く指定です。「図形が得意だから建築に向く」という感覚を、条件を正しく立式し、計算・範囲・結論まで説明できる答案へつなげます。

2026年度前期原本で確認した主な構成復習で確かめること
2月1日数列・複素数・ベクトル・対数・積分などの小問、確率、関数の増減と解の個数条件付きの数え上げ、導関数の符号、端点と極限を一緒に整理する
2月2日方程式・複素数・空間ベクトル・領域・積分など、ベクトルの大問、関数と水平線の共有点垂直条件を内積へ、点の位置条件をパラメータの範囲へ変える
2月3日円・空間図形・接線・三角比・極限など、円と直線、関数の増減と面積交わる条件を距離で整理し、積分区間をグラフで確認する

この3日分だけで2027年度の単元を断定することはできません。微積分や図形に加え、確率・数列・対数・複素数などの小問を広く仕上げましょう。後期は70分でマーク式と記述式を併用するため、90分の前期演習だけでは準備が完結しません。

自作例1:円と直線が交わる条件と弦の長さ

編集部の自作例として、円x²+(y−2)²=1と直線y=mxを考えます。過去問の設問を転載・改変したものではありません。

円の中心は(0,2)、半径は1です。直線mx−y=0と中心との距離は、d=2/√(m²+1)。異なる2点で交わる条件はd<1なので、4<m²+1、すなわち|m|>√3です。等号のときは接し、|m|<√3では交わりません。

弦の中点へ下ろした垂線を使うと、弦の半分の長さは√(1−d²)です。m=2ならd=2/√5なので、弦の長さは2√(1−4/5)=2/√5となります。

円と直線の式を連立して判別式を調べても、m²>3を得られます。解法を比較し、距離公式の分母、厳密な不等号、弦の半分と全体の区別を説明できるようにしましょう。図がきれいでも、接する境界まで含めると結論が変わります。

自作例2:空間ベクトルで最短距離を確かめる

点P(1,2,3)と、直線上の点Q(t,0,t)を考えます。距離の二乗は、PQ²=(t−1)²+4+(t−3)²=2(t−2)²+6です。したがって最短となるのはt=2、Q(2,0,2)、最短距離は√6です。

直線の方向ベクトルは(1,0,1)。QからPへのベクトル(−1,2,1)との内積は0なので、最短点への線分が直線に垂直であることも確認できます。計算による最小化と図形条件が一致するかを検算します。

自作例3:関数の増減から解の個数を判断する

x≧0でg(x)=x/(1+x²)を考えます。導関数はg′(x)=(1−x²)/(1+x²)²です。0<x<1で増加、x>1で減少し、g(0)=0、最大値g(1)=1/2、x→∞で0に近づきます。

g(x)=kがx≧0で異なる2つの解を持つのは、0<k<1/2のときです。k=1/2ならx=1のみ、k=0ならx=0のみ。極限で0へ近づくことを、有限のxで0になることと混同しません。例えばk=2/5なら2x²−5x+2=0よりx=1/2、2で、増減からの判断と一致します。

さらに0から1までのg(x)の積分は、u=1+x²と置くことで(1/2)log 2です。ここでlogは自然対数です。微分・グラフ・方程式・積分を別々の暗記にせず、定義域や端点も含めて説明する練習にします。

90分の演習配分は、例えば全体確認5分、小問集合35分、大問2題40分、検算10分から試せます。大学の推奨配分ではありません。解けなかった原因を「内積の立式」「積分計算」「条件の範囲」「時間不足」のように分け、次の演習で改善したかを確かめます。公開されていない部分点を自己採点で確定点としないことも必要です。

出典:公式過去問、大学提供の数学Ⅲ・C分析と助言(Kei-Net)。

物理は、現象の図と条件から立式する練習を積む

2026年度前期の物理は、第1・2問の小問集合と第7問の総合問題でした。小問には力学・熱・波動・電磁気が含まれ、総合問題では放物運動と衝突、ばねの運動などが扱われています。建築・都市への関心があっても、力のつり合いだけに対策を絞ることはできません。

解く前に「対象物体」「働く力」「正方向」「保存する量」「問題文の条件」を図へ書きます。公式が合っていても、衝突で力学的エネルギーが保存されると無条件に置く、外力を含めず運動量保存を使う、といった判断の誤りがあると途中から式が崩れます。

自作例:鉛直ばねの伸びと振動を分ける

質量0.50kgの小物体を、ばね定数200N/mの質量を無視できる鉛直ばねに取り付けます。g=9.8m/s²、抵抗はなく、ばねはフックの法則に従うとします。

静止位置の伸びはkℓ=mgより、ℓ=0.0245mです。このつり合い位置から下向きに0.010mずらし、初速度0で離すと、振幅は0.010m。角振動数はω=√(k/m)=20rad/s、周期はT=2π/ω=π/10秒(約0.314秒)です。

最大速度はωA=0.20m/s、振動のエネルギーは(1/2)kA²=0.010Jで、最大運動エネルギー(1/2)mv²とも一致します。下向きの変位xをつり合い位置から測ると、合力はmg−k(ℓ+x)=−kxです。自然長からの伸びと、つり合い位置からの変位を同じ記号で混同しないことが要点です。

自作例:水圧の差と力の単位を確認する

密度1000kg/m³の静止した水が、深さ0.75mまで入った容器を考えます。水平な底面の面積は2.0m²で、底面の外側も水面も同じ大気圧、g=9.8m/s²とします。

底面内外の圧力差はρgh=7350Pa。その差による力の大きさはΔpS=14700Nです。Pa=N/m²なので、面積を掛けるとNになります。絶対圧力と大気圧に対する圧力差を区別しましょう。

これは高校物理の理想化した計算例です。容器底面の構造強度や安全性を、この値だけで判定するものではありません。入試演習でも、無視できる力・圧力の条件が変わったら式を立て直す習慣をつけます。

中期・後期の全問マーク式に向けては、選択肢を見ずに式・符号・単位を整理した後、選択肢と照合します。似た数値を見て先に答えを決めると、μやmの換算、周期と振動数、合力と個々の力を取り違えやすくなります。

出典:公式2026年度理科問題、大学提供の物理分析・助言(Kei-Net)。

化学は、反応式・物質量・実験条件を一続きで扱う

2026年度前期の化学は第3・4問と第8問です。第8問では、2月1日に金属の酸化・結晶・電気分解・樹脂など、2月2日に過酸化水素とマンガンを含む酸化還元、2月3日にアセチレンの工業的利用などが扱われました。理論・無機・有機を、単元名だけで切り離して準備しないようにします。

計算で止まる場合は、式の暗記不足だけでなく、試料全体と採取分、反応する前と後、気体・液体の量、係数に対応する物質量を取り違えていないか確認します。まず反応式を整え、与えられた量をmolへ直してから、必要な量へ換算する練習が有効です。

自作例1:水酸化カルシウムと二酸化炭素の反応

純粋なCa(OH)₂が7.40gあり、CO₂と次の反応式に従って完全に反応し、生成したCaCO₃がさらに反応しない条件を考えます。原子量はCa=40.0、C=12.0、O=16.0、H=1.0とします。

Ca(OH)₂+CO₂ → CaCO₃+H₂O

Ca(OH)₂のモル質量は74.0g/molなので、物質量は0.100mol。係数比は1:1:1:1ですから、消費するCO₂は0.100mol・4.40g、生成するCaCO₃は0.100mol・10.0g、水は0.100mol・1.80gです。

反応物7.40+4.40=11.80gと生成物10.0+1.80=11.80gが一致します。水ができることを忘れず、気体が関わる反応でも質量収支を検算します。CO₂を過剰に通じる水溶液など条件が異なる場合を、この単純なモデルへ無条件に置き換えないでください。

自作例2:中和後のpHは、残った物質量から求める

0.100mol/Lの塩酸25.0mLと、0.100mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液15.0mLを混合します。25℃、体積は加算でき、完全電離する強酸・強塩基として扱う高校化学のモデルです。

初めのH⁺は0.00250mol、OH⁻は0.00150mol。1:1で中和するので、残るH⁺は0.00100molです。混合後の体積0.0400Lで割ると[H⁺]=0.0250mol/L。pH=−log₁₀(0.0250)=約1.60となります。

「酸と塩基を混ぜたから中性」と判断せず、反応後にどちらがどれだけ残るかを確かめます。濃度の単純平均ではなく、物質量を計算してから全体積で割ることがポイントです。弱酸、沈殿、緩衝溶液などは条件が異なり、別の扱いが必要になります。

有機分野では官能基・反応条件・生成物を対応させ、無機分野では沈殿・色・気体の性質などを実験操作と結びつけます。正答した問題も「なぜ他の選択肢が違うか」を説明し、計算問題だけで得点を作ろうとしないことが大切です。

出典:公式2026年度理科問題・解答。化学の分析は原本から整理しています。

生物で前期を受ける人は、知識を実験・確率へつなげる

生物は前期の独自理科で選択できます。2026年度前期は第5・6問と第9問で、進化、遺伝、神経、免疫、PCRなど幅広い内容が含まれました。用語を覚えるだけでなく、問題文の実験条件や資料から何が言えるかを説明する練習が必要です。

自作例:検定交雑の予測と、観測値を区別する

2遺伝子座が独立に分配され、完全優性で、配偶子の生存や受精・子の生存に偏りがないと仮定します。AaBbとaabbを交配すると、AaBb側の配偶子AB・Ab・aB・abは各1/4、aabb側はabのみです。

子の遺伝子型AaBb・Aabb・aaBb・aabbは、理論上それぞれ1/4です。aabbとなる確率も1/4で、独立な2個体がともにaabbとなる確率は1/16です。

ただし、子が40個体いれば各型が必ず10個体ずつになるわけではありません。期待される割合と実際の観測を分けます。連鎖がある、特定の型の生存率が違う、といった条件が示されれば、1:1:1:1をそのまま使うことはできません。

実験考察では、操作した条件、比較する群、測定した量、結果と解釈を短く整理します。結論が出せない条件を見つける力も必要です。中期で生物は使えないため、前期後の受験を考える人は、物理・化学を追加する負担と、共テ利用・数学と英語の後期を比較して準備しましょう。

出典:公式理科原本、2027前期、2027中期。

英語は、長文・日本語記述・図表・整序を80分で組み立てる

前期・中期の本学英語は80分、後期は70分で、マーク式と記述式の併用です。2026年度前期は、PartⅠの読解、PartⅡの語句補充、PartⅢの英文と図表、PartⅣの会話、PartⅤの文脈内の語句整序という構成でした。

PartⅠには日本語で説明する設問や段落の要点を問う設問があります。PartⅡは語群を文脈・文法から選び、同じ語を重複して使わない指定です。PartⅢでは複数の表・グラフと英文を対応させます。PartⅤは英文中の流れを踏まえた整序であり、古い対策記事の日本語付き会話整序の説明だけに合わせて練習を終えないようにします。

演習する内容答案・復習に残すこと
読解・内容一致各選択肢の主語、時期、数量、因果関係と、本文の根拠箇所
日本語記述問われている理由・内容・指示対象に必要な要素。全文訳を並べず要点を絞る
語句補充空欄に必要な品詞、数、時制、前後の意味、語群の使用状況
図表軸・単位・期間・集団・平均と合計の違い、英文の比較対象
会話・整序発言の目的、接続関係、修飾先、主語と述語の対応

自作例:街に関する英文も、数値と主張の範囲を確かめる

以下は読み方を説明するための自作英文と仮想データです。実在する研究や大学の問題ではありません。

In a model exercise, forty participants took an average of twelve minutes to reach the meeting point before new signs were installed. After installation, the average was eight and a half minutes. However, the second exercise used a different starting point, so the figures alone do not show how much time the signs saved.
仮想演習参加人数集合地点までの平均時間
案内表示の設置前40人12.0分
設置後40人8.5分

平均時間の差は3.5分、設置前に対する減少率は3.5÷12.0×100=約29.2%です。ただし英文は、出発地点も変わったとしています。したがって「表示だけで移動時間が29.2%短くなった」と因果を断定することはできません。

日本語で理由を答えるなら、「2回目は出発地点が異なり、時間差が案内表示だけによるものと判断できないため」とまとめられます。会議地点までの平均時間を、全員の最大時間や、現実の災害時の安全性へ広げないことも必要です。

語句補充・整序では、例えばThe number of residents who use the bridge is increasing.の主語はThe numberであり、residentsやwho以下のuseにつられて主節をareにしないことを確かめます。意味と文構造の両方を点検しましょう。

80分の配分例は、全体確認3分、PartⅠ27分、Ⅱ10分、Ⅲ15分、Ⅳ8分、Ⅴ10分、見直し7分です。これは編集部の提案です。読解の速度、日本語記述にかかる時間、図表の読み違いを測り、自分の配分へ修正してください。建築の専門用語だけを増やすより、一般的な語彙・構文・論理と複数形式の演習を優先します。

出典:公式英語問題・解答、大学提供の英語分析・助言(Kei-Net)。

英語外部利用は、級名・時期・みなし得点を確認する

前期・中期では、大学指定の英語外部試験を利用できます。本学英語も受験でき、その場合は高い得点を採用する案内です。外部利用をしなければ一般選抜に出願できない、という制度ではありません。

英検CSEの例英語のみなし得点
2,304以上90点
2,142以上2,304未満70点
1,980以上2,142未満60点
1,855以上1,980未満50点

英検は準2級以上の受験・4技能受験が必要で、試験の合否にかかわらずCSEスコアで換算します。英検とCambridge Englishは2024年4月以降、その他の指定試験は2025年2月以降の受験が有効という案内です。級名だけで換算点を決めず、受験回と4技能のスコアを確認してください。

例えば条件を満たすCSE2,200は70点であり、2,304の90点とは異なります。また、前期のみなし得点は平準化して判定されます。「外部試験で90点があるから、前期の最終判定でも必ず90点」とは考えないようにしましょう。中期のみなし得点は平準化しません。

英検・GTEC・TEAPは大学がスコアを照会するため証明書提出が不要とされていますが、出願時の利用登録は必要です。その他の試験では必要な証明書や4技能の条件を確認します。TOEICなどもL&Rだけの点を4技能の合計として扱わず、公式換算表を使ってください。

後期2教科型では外部利用ができません。数学と英語で後期を受験する可能性がある人は、前期で本学英語を受けない場合も、読解・記述・整序の学習を継続する必要があります。

出典:英語外部試験の公式換算表・条件。

共通テストは、2学科の基準点と換算方法を自分の科目で確認する

前期5・6教科基準点型は、学科が指定する科目を受験し、大学換算の得点が基準点以上で合格となる制度です。前期3教科型や後期6教科型の合格保証を意味するものではありません。

2027年度の学科前期5教科・800点満点前期6教科・900点満点
建築学科580点650点
都市工学科550点620点

数学は2科目、理科と地歴公民は採用規則が違う

2学科の理系重点方式では、数学は「数学Ⅰ、数学A」と「数学Ⅱ、数学B、数学C」の両方で200点です。「数学Ⅰ」のみ、または数学②だけで数学200点の条件を満たすと判断しないでください。

理科は「物理・化学・生物・地学」の指定科目を対象とし、2科目受験した場合は高得点科目を採用して100点を200点へ換算します。理科基礎は対象外です。地理歴史・公民は2科目受験時に第1解答科目を使うため、「全教科で高いほうを選んでよい」という計算はできません。

英語はR(リーディング)100点を140点、L(リスニング)100点を60点に換算し、1.4R+0.6Lで200点とします。受験上の配慮でLを免除された場合はRを2倍します。国語は近代以降の文章110点を100点へ換算し、前期3教科型の高得点1教科として採用する場合はさらに2倍です。前期5・6教科型では国語100点、地歴公民100点となります。

前期3教科型の高得点1教科は、指定の国語・地歴公民・英語・情報から大学換算後に採用します。英語が必須である前期5・6教科型とは区別しましょう。

自作換算例:同じ共テ成績でも、学科・方式で判断が変わる

以下は架空の成績による計算例です。丸めに依存しない整数の値を選んでいます。

共テの成績例大学で使う点数
数学ⅠA 68、数学ⅡBC 72合計140/200
物理64、化学70高い化学70を2倍して140/200
英語R75、L65105+39=144/200
国語・近代以降の文章88/11080/100。前期3の候補なら160/200
地歴公民・第1解答科目5555/100。前期3の候補なら110/200
情報Ⅰ7676/100。前期3の候補なら152/200

前期3教科型では、数学140+理科140+高得点の国語160=440/600点です。英語144より国語160が高いので、ここでは国語が採用されます。この点数から通常選抜の合格を確定することはできません。

前期5教科基準点型では140+140+144+80+55=559/800点。指定科目などの条件を満たす場合、都市工学科の550点以上ですが、建築学科の580点には届きません。前期6教科基準点型では情報76を足して635/900点となり、都市工学科の620点以上、建築学科の650点未満です。

6教科型は満点も基準点も増えます。情報Ⅰの点を足すだけでなく、どの学科のどの基準と比較しているかを確かめます。前期の基準点型へ出願するには、共テ実施前の1月15日17時までの出願が必要です。自己採点を見てから前期基準点型を追加できると思わないようにしてください。

出典:共テ前期3、前期5の基準・換算、前期6の基準・換算、後期6。

後期の小論文併用は、共テ600点と追加150点を分ける

大学公式ページには、2026年8月21日更新の入試ガイド訂正案内があります。本記事は訂正済み方式PDFを確認し、共テ600点+小論文140点+調査書10点=750点としています。建築・都市工学の2学科では、共テの数学・理科・高得点1教科を使います。

調査書は全体の学習成績の状況を2倍し、切り上げた点数です。例えば3.7なら7.4を切り上げて8点です。小論文は文献・資料を読み、内容を把握して作成する80分の試験で、3月4日14:20〜15:40に行われます。同日の独自後期2教科型の終了後で、両方の受験も可能と案内されています。

共テの得点だけで入学が決まる方式とは異なり、小論文への準備も必要です。Edurouteの専門指導科目は数学・物理・化学・生物・英語で、小論文・国語・地歴公民は指導対象外です。方式を選ぶ際は、高校なども含めた小論文の準備環境を確認してください。

出典:訂正案内のある方式ページ、訂正済み2027年度PDF。

2027年度の日程・併願・費用を、合格発表後の手続まで確認する

以下の日付はすべて2027年です。出願期限欄はインターネットの登録期限です。登録、検定料の支払、書類提出はそれぞれ必要で、最終要項の期限・提出方法を確認します。

方式出願登録期限試験合格発表入学手続期限
独自前期3教科型1/21(木)17時2/1(月)・2(火)・3(水)から選択2/12(金)2/18(木)
独自中期3教科型2/13(土)17時2/20(土)2/25(木)3/2(火)
独自後期2教科型2/26(金)17時3/4(木)3/10(水)3/14(日)
共テ前期3・5・6教科型1/15(金)17時共テ1/16(土)・17(日)。独自試験なし2/12(金)2/18(木)
後期小論文・共テ併用型2/26(金)17時共テ+小論文3/4(木)3/10(水)3/14(日)
共テ後期6教科型3/10(水)17時共テ。独自試験なし3/18(木)3/24(水)

独自前期・中期・後期、小論文併用、共テ前期は1月5日9時から、共テ後期6教科型は2月5日9時から出願登録を開始します。前期独自の2月1・2日は全国20学外試験場の案内があり、2月3日は世田谷キャンパスです。中期には全国14学外試験場、後期独自と小論文は世田谷キャンパスの案内があります。受験票の会場・集合時刻を確認しましょう。

2学科併願は、追加対策と出願費用を具体的に計算する

前期では同じ試験スタイルAで1日最大4出願が可能です。建築学科と都市工学科は同じAなので、両方へ出願する場合も、学科ごとに別の3教科を追加して勉強する必要はありません。ただし各学科への出願が必要で、一方に出願しただけで自動的に両方の合否判定を受けるわけではありません。

一般選抜の検定料は1出願35,000円、他の一般選抜を含め2出願目以降は1出願につき18,000円の追加という案内です。例えば、それまで一般選抜への出願がない人が、同じ前期1日に2学科へ出願する場合は35,000+18,000=53,000円です。決済手数料、交通・宿泊費などは別に確認します。

対象の共テ前期3・5・6教科型は、1出願18,000円、合計2〜4出願24,000円の割引案内です。例えば建築・都市工学の2学科をそれぞれ5教科型と6教科型で出願する計4出願なら、検定料は24,000円です。独自一般選抜の割引とは別なので、異なる制度の金額を一つの式へ混ぜないようにしましょう。

延納は、入学金を払わなくてよい制度ではない

前期では、期限内に入学金を納め、延納申請をした場合、他私立大併願は3月2日、国公立前期併願は3月11日、国公立中後期併願は3月24日まで、入学金を除く授業料などの最終手続を延期できる案内です。中期は国公立前期3月11日・中後期3月24日、独自後期と小論文併用は国公立中後期3月24日の案内があります。共テ後期6教科型は延納不可です。

保護者と確認する際は、登録締切、支払・書類、受験会場、合格発表、入学金、延納申請、最終手続を方式ごとに一枚にまとめます。試験日が別でも、手続期限や移動、学校の予定が重なることがあります。日程を増やす効果は、復習と休養の時間も含めて判断しましょう。

出典:公式日程、2027カレンダーPDF、前期の併願・検定料・延納、共テ前期の割引、出願手続案内。

2026年度の倍率・最低点は、受験者数と調整後の得点で読む

次は大学公式の前期結果です。前期2月1〜3日分の集計であり、中期・後期・共テ利用の数値を合算した表ではありません。倍率は受験者数÷合格者数で、小数第1位の公表値です。

学科・年度志願者数受験者数合格者数実質倍率合格最低点/300
建築・20261,1241,0871358.1倍202.42
建築・20251,1531,1141457.7倍203.80
都市工学・20266506281613.9倍181.80
都市工学・20256456111304.7倍186.76

建築学科の2026年度は、志願者数が前年より少なくても、合格者数も変わり、実質倍率は7.7倍から8.1倍となっています。「志願者が減ったから易しくなった」と一つの数字だけでは判断できません。都市工学科の倍率も、学びや進路が合うかとは別に考える必要があります。

最低点は、大学が素点ではなく平準化した点数と説明しています。過去問の素点を202.42点や181.80点と直接比べて、合格圏を確定しないでください。複数日の延べ集計の倍率を、個人の合格確率へ置き換えることもできません。

年度・学科・方式をそろえて結果を参考にしつつ、対策では数学・理科・英語のどの問題で失点したかを具体的に記録します。全科目100点の前期・中期では、一つの得意科目があっても、ほかの教科を空白のままにしない学習設計が必要です。

出典:公式前期結果の掲載ページ、2026・2025前期結果の公式画像。

過去問の失点から、次の1週間の課題を決める

数学・理科・英語の準備は、参考書を増やす前に一回の演習を分析します。数学なら答案と条件、理科なら選択規則と立式、英語なら根拠と日本語記述を確認し、解説を見ない再演習へ進めます。

演習で起きたこと次の学習で行うこと改善を確かめる方法
数学の答えは出たが、条件や途中式が書けない使用した公式、範囲、場合分けを答案に残して類題を解く初見の類題でも、第三者が式の理由を追えるか
数Ⅲで符号・区間・計算が崩れる微分・積分の基本計算と、増減表・グラフを分けて復習する原始関数の微分、端点・極限、数値代入で検算できるか
理科の総合問題で条件を見失う物体・反応前後・実験群を図や表へ整理する前の小問の結果と追加条件を説明して立式できるか
英語の内容一致・図表で誤答する主語、数値、比較対象、因果の範囲を根拠箇所と照合する正解だけでなく、誤答のずれを説明できるか
時間内に最後まで届かない教科ごとに使った時間と停止した理由を記録し、解く順を調整する未習内容を補ったうえで、別日程の問題でも時間内に進められるか

例えば、数学は図形条件の記述と数Ⅲ計算を毎日短く復習し、週に一度90分で一式を解く、理科は主力科目の小問と総合問題を両方扱う、英語は読解と日本語記述・図表を間隔を空けすぎず解く、といった計画から始められます。前期直前には本番と同じ理科90分・数学90分・英語80分で通して演習し、休憩後も集中が維持できるかを確認します。

前期後に中期を受ける場合は理科80分・物理化学、後期なら数学70分と選択教科70分へ演習形式を変えます。方式を増やすたびに必要科目を増やすのではなく、既存の学習と接続できるかを先に調べます。保護者は点数だけを尋ねるより、「次に直す課題は何か」「再演習で改善したか」を一緒に確認すると、学習の進み方を把握しやすくなります。

建築分野で併願を比較する際は、芝浦工業大学建築学部の記事や法政大学デザイン工学部の記事も参照できます。学科・コースによって指定日、英語資格、配点、共テ換算、資格条件が変わるため、東京都市大学の条件を他大学へ移さないようにしましょう。同じ大学の理工学部の記事では、建築都市デザイン学部を対象としない探究・情報併用も区別しています。

出願前には、志望学科の学びと資格条件、選ぶ方式、数学の範囲、理科の科目、英語外部利用、共テの指定科目、費用・手続期限を確認します。11月掲載予定の2027年度最終要項と、その後の公式訂正を読み、この記事の確認日以降の変更がないかを確かめてください。

参考資料

制度・配点・日程の確認日:2026年10月6日。公式2027年度方式案内、2026年度問題・結果、編集部の自作例を区別しています。一般選抜・共テ利用の最終要項は11月掲載予定です。

競合・一般記事は説明の論点や読者の疑問を把握するために比較しました。制度・数値・問題形式は公式資料で再確認し、文章や教材ルート、固定の合格目標・勉強時間は転用していません。

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