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立教大学 理学部の一般選抜対策|2027年度の科目・配点と数学・理科・英語の勉強法

立教大学理学部4学科の一般選抜を解説。2027年度公式ガイドで一般入試と共通テスト4・6科目型、英語資格の換算、科目・配点・日程を確認し、2026年度問題と自作例から数学・物理・化学・生物の対策を具体化します。

公開日 読了目安 約31分執筆:Eduroute編集部
立教大学理学部の一般入試では英語の外部スコアを利用し、数学科の数学は90分・200点、他3学科は75分であることを示す図

立教大学理学部の一般選抜では、数学・理科の大学独自試験と、英語の外部スコアをどう組み合わせるかが出願・学習計画の軸になります。理学部の一般入試では大学独自の英語試験を実施せず、英語資格・検定試験の4技能スコア、または共通テスト英語を得点化します。英語が不要になる制度ではありません。

数学科は数学90分・200点、他3学科の数学は75分です。理科も学科別に異なり、物理学科は物理、化学科は化学が必須。数学科・生命理学科は物理・化学・生物から1科目を選択できます。さらに、一般入試と共通テスト利用入試では、英語の換算方法と科目の構成が異なります。

この記事は数学科・物理学科・化学科・生命理学科の一般選抜(一般入試・大学入学共通テスト利用入試)に限定します。自由選抜入試などの総合型選抜、学校推薦型選抜の条件は別です。環境学部も理学部とは別の学部であり、同じ理系数学を使うという理由だけで募集条件をまとめません。

情報の基準日は2026年10月5日です。 入試条件は大学公式の2027入試ガイドと一般入試・共通テスト利用入試FAQ、出題分析は2026年度の問題・解答例・出題意図に基づきます。2027年度の最終要項は2026年11月上旬に公表予定です。公表後の要項と訂正情報で、出願前に再確認してください。

理学部4学科の学びと、志望先を選ぶ視点

立教大学理学部は池袋キャンパスにあり、自然や数理の基本原理を探究する学部です。入試で得意科目を生かせるかと、入学後に何を学びたいかの両方で学科を選びましょう。

学科学びの中心と、志望前に確認したいこと
数学科代数学・解析学・幾何学に加え、数理物理学や計算機科学。計算の速さだけでなく、定義から性質を証明する学びに関心があるか
物理学科素粒子・原子核・原子分子・宇宙物理など。数式で現象を説明することと、実験で確かめることの両方を学びたいか
化学科物理化学・有機化学・無機化学・分析化学・計算化学。物質の構造や反応を、実験と理論から研究したいか
生命理学科分子・細胞のレベルを中心とする生命科学。生き物の名称を覚えることから先に進み、生命現象の仕組みを実験で探りたいか

整理の基礎は理学部公式紹介と教育目的・各種方針です。研究室のテーマ、授業科目、実験・演習の構成まで確認すると、工学系や農学系との違いを判断しやすくなります。

また、2027入試ガイドの注記では、理学部入学後の授業は数学Ⅲの履修を前提としています。物理学科では物理基礎・物理、化学科では化学基礎・化学を理解していることを前提とする授業があります。共通テスト利用で受験する場合も、入学後の準備として数学Ⅲを切り離さないでください。

2027年度の一般入試:学科別の科目・配点・時間

理学部の一般入試は、2027年2月6日(土)・2月9日(火)の2日程です。大学全体の一般入試には別の日程もありますが、理学部が受験できる日程はこの2日です。

学科科目・配点・試験時間
数学科数学200点・90分、理科100点・75分、英語100点。計400点。理科は物理・化学・生物から1科目
物理学科数学150点・75分、物理150点・75分、英語100点。計400点。理科は物理必須
化学科数学100点・75分、化学150点・75分、英語100点。計350点。理科は化学必須
生命理学科数学100点・75分、理科150点・75分、英語100点。計350点。理科は物理・化学・生物から1科目

根拠は2027入試ガイド11ページです。英語は試験当日に立教大学の問題を解く科目ではなく、外部スコアを各学科共通の100点配点へ得点化します。理科は「基礎」だけではなく、物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物を含む出題です。

独自数学の出題範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cです。文系数学の範囲・60分という条件を理学部に転用しません。数学科では数学だけで総点の半分を占めますが、物理学科は数学と物理が各150点、化学科・生命理学科は理科150点が数学100点を上回ります。「理学部はどの学科も同じ配点」と考えると、弱点にかける時間を誤りやすくなります。

英語の得点化と、数学・理科の得点調整

大学公式FAQは、一般入試の英語を、出願締切後に集まったスコア・得点へ統計的処理を行って得点化すると説明しています。自分の英検CSEスコアや共通テスト英語が一般入試で何点になるかは、事前には確定できません。

共通テスト利用入試の英語資格換算表を、一般入試にそのまま当てはめないでください。たとえば「共通テスト利用で100%相当の資格だから、一般入試でも英語100点」とは言えません。

数学・理科についても、2027入試ガイド4ページは一般入試で偏差値法を用いると案内しています。過去問の素点は、解ける問題・失点の原因を把握するために使い、最終的な合否判定点と同一視しないことが大切です。科目別の基準点は設けないという案内も、苦手科目を勉強しなくてよいという意味ではありません。

英語資格・共通テスト英語を使う前に確認すること

利用できる6種類と、有効期間

一般入試の理学部では、英語資格を持っていなくても、2027年度の共通テスト英語を使って出願できます。共通テスト英語はリーディング100点・リスニング100点の1:1です。リーディングだけで代用しません。

資格・検定試験は、原則として2025年1月以降に受験した4技能スコアが対象です。英検従来型・英検S-interviewは二次試験の受験時期で確認します。級の合否と、利用できるスコアがあるかは別の話です。

資格・検定試験2027入試ガイドで確認した主な注意点
ケンブリッジ英語検定対象の試験種別を確認。Linguaskillは公開受験のスコアが対象で、自宅受験は利用不可
英検従来型・S-CBT・S-interviewが対象。4技能スコアが必要で、IBA・プレテストは対象外
GTECCBTタイプ・検定版。オフィシャルスコアを使用し、アセスメント版等は対象外
IELTSAcademic Module。コンピューター版も対象だが、自宅受験が可能な方式やOne Skill Retakeを利用したスコアは対象外
TEAP4技能の同一実施回のスコア。異なる回の各技能最高点を組み合わせない
TOEFL iBT新旧のスコア形式に対応。Test Date Scoresを用い、MyBest ScoresやHome Edition等は対象外

詳しい対象方式は2027入試ガイド8ページと最終要項で確認してください。試験名だけで判断せず、受験形式、受験日、4技能がそろっているか、証明書を提出できるかまで確認します。

理学部には英語資格の出願最低スコア基準はありません。ただし、これは「どんなスコアでも合格できる」という意味ではありません。合否は数学・理科と英語を合わせた総点で判定されます。法学部の特定コースにあるスコア条件も、理学部の条件とは分けてください。

複数の資格・検定試験のスコアや共通テスト英語を提出した場合は、最も高得点に換算されるスコアを採用するという公式案内があります。提出可能なスコアを早めに確認し、原本・証明書の準備や申請にかかる時間を、数学・理科の演習計画と並行して管理しましょう。

共通テスト利用入試の換算表は、一般入試と別

共通テスト利用入試では、2027入試ガイド12ページに英語資格・検定試験の換算表があります。資格の換算得点と、受験した外国語の得点のうち高い方を合否判定に用います。

同ガイドでは、英検4技能スコア2,450以上は100%相当、2,355は90%相当、2,265は80%相当、2,170は70%相当と示されています。表に示した点の間や下の段階にも換算があるため、自己流で区間を丸めず、最終要項の表で自分のスコアを確認してください。

確認の例:有効な英検スコアが2,450以上なら、共通テスト利用の理学部で外国語200点相当となります。英検スコアが2,355で90%相当なら180点です。このとき共通テスト英語がリーディング96点・リスニング92点の計188点なら、高い方の188点を採用します。これは共通テスト利用の例であり、一般入試の換算点を予測する計算ではありません。

TOEFL iBTは2026年1月21日より前に実施した試験と、同日以降に実施した試験でスコア形式が異なります。 ガイドの共通テスト利用換算では、新形式は4.5以上が100%相当、4.0以上が92%相当、3.5以上が75%相当と記載されています。新形式の4.0を旧形式の点数や一律90%と読み替えないように注意してください。提出するスコアの形式と換算表の列をそろえて確認します。

英語の勉強は、利用する試験の形式へ合わせる

共通テスト英語を主に使うなら、読解だけでなくリスニングも同じ重さで計画します。長文で根拠を見つける時間、表や案内の条件を照合する時間、音声の情報を保持する力を分けて点検します。

4技能資格を使うなら、Reading・Listeningに加え、Writing・Speakingの練習も必要です。単語帳を進めるだけでなく、書いた英文の論理と文法を直す、質問に対して理由を添えて話す、といった試験に対応する練習を行います。資格の再受験に時間を使う場合は、数学Ⅲや指定理科の未完成分野を放置しない日程にしてください。

次は編集部が作成した読解の練習例です。立教大学の問題の引用ではありません。

The new sensor is cheaper than the old one, but it requires more frequent calibration. The laboratory kept the old sensor for measurements that had to remain consistent over several months.

新しいセンサーは安価でも、より頻繁な校正が必要です。研究室が古い方を残した理由は、数か月にわたる測定の一貫性を保つためと読めます。「新しい方が安い」という一部分だけで選ぶと、but以降の条件を落とします。英語でも理科の実験文でも、利点・制約・選択理由を結び付ける読み方が役立ちます。

共通テスト利用入試:4科目型と6科目型を区別する

共通テスト利用は、立教大学での独自試験を課さない方式です。理学部は4科目型と6科目型を実施します。以下は2027入試ガイド16ページの科目・配点を整理したものです。

4科目型:外国語・数学2科目・指定理科

全4学科で、外国語200点、数学ⅠA100点、数学ⅡBC100点、理科200点の計600点です。理科の原得点100点を200点に換算します。

学科4科目型で指定される理科
数学科物理・化学・生物から1科目
物理学科物理必須
化学科化学必須
生命理学科物理・化学・生物から1科目

外国語は英語・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語のうち1科目、または対象の英語資格・検定試験スコアです。「4科目」は4教科という意味ではなく、数学ⅠAと数学ⅡBCを別々に数えています。情報Ⅰや国語を4科目型の必須科目として追加しません。

理科は基礎科目の組合せで代用できません。また、独自試験の数学は数学Ⅲを含みますが、共通テストの数学ⅠA・ⅡBCには数学Ⅲの試験はありません。入学後の履修前提と、共通テストの出題科目を区別しましょう。

6科目型:国語の配点と、追加科目の指定が異なる

6科目型の外国語200点・数学2科目計200点は共通です。国語は近代以降の文章を用います。そこへ下表の理科・情報の条件が加わります。

学科国語・理科・情報の指定と総点
数学科国語200点。物理・化学・生物・情報Ⅰから2科目を各100点。計800点
物理学科国語100点、物理100点。さらに化学・生物・地学・情報Ⅰから1科目100点。計700点
化学科国語100点、化学200点。さらに物理・生物・地学・情報Ⅰから1科目100点。計800点
生命理学科国語150点。物理・化学・生物・情報Ⅰから2科目を各100点。計750点

数学科・生命理学科の「2科目」は、指定の理科から2科目、または指定の理科1科目と情報Ⅰの組合せです。物理学科の必須物理、化学科の必須化学を、情報Ⅰだけで置き換えることはできません。地学が追加科目として使えるのは、この表では物理学科・化学科です。

指定科目数を超えて受験した場合は高得点の科目を利用するという注記があり、理科は第1・第2解答科目にかかわらず合否判定の対象になります。別大学が第1解答科目を指定することもあるため、併願先まで同じルールとは考えないでください。

数学ⅡBCの選択範囲に関する注記も確認します。数学Bの数列・統計的な推測、数学Cのベクトル・平面上の曲線と複素数平面の4項目から3項目を選択して解答します。古い課程の科目名や、独自数学での出題範囲を共通テストに流用しません。

自分の得点を、学科の配点へ換算する例

次は化学科を想定した自作例です。数学ⅠA78点、数学ⅡBC82点、採用される外国語176点、化学86点、国語の近代以降88点/110点、情報Ⅰ72点とします。

  • 4科目型:78+82+176+86×2=508点/600点、約84.7%。
  • 6科目型:78+82+176+86×2+88÷110×100+72=660点/800点、82.5%。

同じ数学・英語・化学の得点でも、追加科目と配点によって得点率は変わります。近代以降の文章は原得点110点を学科の配点へ換算するため、国語の原得点88点をそのまま100点配点へ足しません。また、この数値は学習計画用の架空例であり、合格可能性や2027年度の合格ラインを示すものではありません。

国語・情報Ⅰは方式の選択に必要な科目条件として扱いますが、Edurouteの高校生・既卒生向け指導対象は数学・物理・化学・生物・英語です。国語・情報Ⅰは指導対象外のため、学校等での学習計画も合わせて整えましょう。

出願日程・併願・入学手続きを一緒に管理する

以下は2027入試ガイド4ページの日程表によります。Web出願の締切時刻は、いずれも15:00です。

手続・試験2027年度の予定
一般入試・Web出願1月6日(水)〜1月21日(木)15:00。書類送付締切日も1月21日(木)
共通テスト利用・Web出願1月6日(水)〜1月15日(金)15:00。書類送付締切日も1月15日(金)
共通テスト本試験1月16日(土)・17日(日)。大学入試センターへの出願は立教大学への出願と別
理学部の一般入試2月6日(土)・2月9日(火)
一般入試・第1回発表2月20日(土)。入学手続締切は3月1日(月)
共通テスト利用・合格発表2月17日(水)。入学手続締切は3月1日(月)
一般入試・第2〜4回発表第2回3月6日(土)、第3回3月18日(木)、第4回3月26日(金)。手続締切はそれぞれ3月12日(金)・24日(水)・29日(月)

共通テスト本試験日は大学入試センターの令和9年度案内でも確認できます。立教大学の共通テスト利用出願は、共通テスト本試験より前に締め切られます。 自己採点後に出願するつもりで待たないでください。

Web登録・選考料納入・出願書類送付までを一連の手続きとして管理します。上表の「書類送付締切日」だけから、必着・消印有効を自己判断しません。必要書類、郵送の指定、支払方法、登録完了条件は11月上旬公開予定の最終要項で確認してください。英語資格証明書を取り寄せる場合も、締切から逆算します。

一般入試は1試験日につき1学科を選びます。同日に数学科と生命理学科へ同時に出願することはできません。日程が違えば、同じ学科を2回受験することも、別学科を受験することも可能です。たとえば2月6日を生命理学科、2月9日を数学科とする場合、後者では数学90分・数学科用の問題への準備が必要になります。

共通テスト利用は学科間・科目型間で併願でき、一般入試との併願も可能です。選考料、他大学の日程、体調と移動の負担、入学後の志望を合わせて出願数を考えてください。「出願可能な組合せが多い」という理由だけで受験先を増やす必要はありません。

一般入試の会場は池袋キャンパスまたは新座キャンパスで、受験票の指定に従います。公式FAQでは、会場の希望は受け付けず、志望学部のキャンパスや出願受付順とも関係がないと案内しています。理学部へ通学する場所と、試験当日に向かう場所を区別しましょう。

第1回合格者と共通テスト利用合格者の入学手続には、一括手続・分割手続があります。分割を希望する場合も、最初の期限に必要な納入・書類提出を省略できる制度ではありません。他大学の発表待ちを含め、要項の手続方法と期限を保護者とも共有します。第2〜4回発表は一般入試のみの案内です。

2026年度問題から見る、数学で準備すべき力

以下の出題は2026年度の実例であり、2027年度の出題を保証するものではありません。公開問題と出題意図を使い、何をできるようにするかを具体化します。

立教大学理学部の一般入試と共通テスト利用で確認する科目、英語の換算、数学の問題数の違いを整理した図

小問の正確さと、後半の論述を別々に練習する

2026年度の理系数学は、数学科以外が大問Ⅰ〜Ⅲの3題、数学科は大問Ⅳを加えた4題でした。大問Ⅰは数・式を解答欄へ記入する小問群、Ⅱ・Ⅲは論述問題です。数学科向けⅣでは論証力を測るという公式の出題意図があります。

日程2026年度の数学で確認した出題
2月6日Ⅰは数と式・対数・複素数平面・ベクトル・統計的な推測。Ⅱは確率と漸化式、Ⅲは面積・回転体の体積。数学科のⅣは定積分と不等式・無限級数
2月9日Ⅰは複素数・確率・ベクトル・統計的な推測・図形と方程式。Ⅱは接線のなす角とベクトル、Ⅲは無限級数と定積分。数学科のⅣは複素数と漸化式による点の移動

2月9日の内容は当日の公式出題意図によります。「数学Bは数列だけ」と思い込んで統計的な推測を外すことや、数学科のⅣを必ず特定分野と決めることは避けます。

河合塾Kei-Netの2026年度理系数学分析も、基礎知識・計算力と論理的な記述を重視しています。ただし、数学科の4題構成を他3学科の問題数と混同しないようにしてください。

小問では、答えが合ったかだけでなく、計算に何分かかったかを記録します。論述では、場合分けの漏れ、極値・境界の比較、面積を求める区間、数列の初期条件までを答案に残します。答えのみを掲載している公式解答例があることと、本番で途中過程を書かなくてよいことは別です。

自作例1:二項分布では平均と標準偏差を区別する

独立に作られる製品2,500個のうち、ある条件を満たす確率を0.36とし、条件を満たす個数をXとします。Xが二項分布に従うという設定なら、

平均 E(X)=2,500×0.36=900
分散 V(X)=2,500×0.36×0.64=576
標準偏差 σ=√576=24
標準化 Z=(X-900)/24

分母へ分散576を入れるのは誤りです。正規分布による近似を行う問題では、まず二項分布の仮定、平均・分散・標準偏差を区別し、設問の指定に沿って近似を進めます。公式を思い出せても、平方根を取る段階で誤ると小問を落とします。

これは編集部の自作例です。2026年度の問題の数値・文章を再現したものではありません。学校の問題集では、二項分布・正規分布・標準化の関係を、数列とは別の確認項目として復習してください。

自作例2:確率の漸化式は、状態の移り方から立てる

ある装置は状態AかBを取り、1回操作するごとに確率1/4で状態が切り替わり、確率3/4でそのままになります。各操作の切替は独立とし、最初はAにあるとします。n回後にBにある確率をpₙとすると、

p₀=0
pₙ₊₁=(3/4)pₙ+(1/4)(1-pₙ)
     =(1/2)pₙ+1/4
pₙ₊₁-1/2=(1/2)(pₙ-1/2)
pₙ=1/2-(1/2)(1/2)ⁿ

Bにいる経路は「前にBで、切り替わらない」「前にAで、切り替わる」の2つです。漸化式を暗記して当てる前に、この2経路を図や言葉で書けるか確認します。p₁=1/4、p₂=3/8を直接求め、式が初期の結果と一致するか確かめると、初期条件のずれを見つけやすくなります。

自作例3:微積分は定義域・符号・積分の形をそろえる

1≦x≦e²でf(x)=logₑx/xとします。eは自然対数の底です。

f'(x)=(1-logₑx)/x²
1≦x<eで増加、e<x≦e²で減少
最大値 f(e)=1/e
∫[1,e²] (logₑx)/x dx=[(logₑx)²/2][1,e²]=2

この区間ではf(x)≧0なので、定積分2は曲線とx軸、x=1、x=e²で囲まれる面積でもあります。単に積分の答えを出すだけでなく、どの区間で符号がどうなるか、面積と積分を同じ値にしてよいかを説明する練習です。

数学科向けには、不等式を積分につなぐ論証も加えます。整数k≧1について、1/x²は正で単調減少するので、

1/(k+1)² < ∫[k,k+1] 1/x² dx < 1/k²
∫[k,k+1] 1/x² dx=1/k-1/(k+1)

両辺をk=1からnまで加えると、中央は1-1/(n+1)となります。区間上の大小関係から積分不等式を立て、和の形へ変えるという筋道を説明してください。これは論証の練習例であり、数学科Ⅳの出題予想ではありません。

75分・90分の使い方を、演習で調整する

2026年度と同じ問題数で練習する際の、編集部による仮の配分案です。

  • 数学科以外の75分:全体確認3分、Ⅰ20分、Ⅱ24分、Ⅲ23分、見直し5分。
  • 数学科の90分:全体確認3分、Ⅰ20分、Ⅱ23分、Ⅲ22分、Ⅳ17分、見直し5分。

数学科は追加1題に対して時間の増加が15分です。Ⅰ〜Ⅲを75分いっぱいまで解いてからⅣへ移る練習では、最後の答案を作る時間が不足します。途中で方針が立たない設問はいったん保留し、誘導の前半や別の大問へ進む判断も練習してください。配分は公式の推奨ではなく、自分の所要時間に応じて変えるための出発点です。

物理:広い分野を、式・図・近似で扱えるようにする

2026年度の物理は両日とも大問Ⅰ〜Ⅵの6題でした。2月6日の公式出題意図では、力の釣り合い・運動、気体の状態変化、コンデンサ、波の数式、衝突・反発係数・摩擦・力のモーメント、光電効果などを確認できます。

2月9日の出題意図では、ばねでつながれた2質点、コンプトン散乱、電磁誘導と摩擦、斜めのドップラー効果、気体分子運動論・断熱変化、クーロン力と微小量の近似が扱われました。力学と電磁気に時間をかけつつ、熱・波・原子を丸ごと外さないことが重要です。

問題は記号を選んでマークする設問と、数式などを記入する設問が混在します。選択肢の消去だけでは足りません。現象を図へ描き、正方向を決め、どの法則をどの区間で使うか整理してから式を立てます。

たとえば衝突では、外力の影響を無視できる条件で運動量保存を用います。運動エネルギーも保存するかは、衝突の性質によって別に判断します。気体では、状態ごとの圧力・体積・温度と、過程での熱・仕事を混同しません。

自作例:微小な変位を、電気力の近似へつなげる

x軸上の−aと+aに同じ正電荷qを固定し、その間に正電荷Q・質量mの粒子を置きます。粒子はx軸上だけを動けるとし、原点からの変位xはaに比べて十分小さいものとします。正方向を右向き、クーロン定数をKとすると、

F=KqQ/(a+x)²-KqQ/(a-x)²
1/(a+x)² ≒ (1/a²)(1-2x/a)
1/(a-x)² ≒ (1/a²)(1+2x/a)
したがって F ≒ −(4KqQ/a³)x

左の電荷からの斥力は右向き、右の電荷からの斥力は左向きです。xが正なら右の電荷に近づくため、合力は左向きになります。近似した式の負号が、この図の判断と一致します。

運動方程式はmẍ≒−(4KqQ/a³)xで、角振動数は√(4KqQ/ma³)です。使った近似の条件は|x|/aが十分小さいことであり、この結果を大きな変位やx軸以外の運動まで一般化しません。式を出した後も、符号・単位・近似の条件を確認する習慣を付けてください。

75分で6題を解く練習では、全体確認3分、まず各題へ9分ずつで54分、残り18分を保留設問と見直しに使う方法が考えられます。これは仮の練習案です。最初から1題を完全に仕上げようとして、後の得意分野を未着手にしないか確認します。

化学:計算の根拠と、指定語句での説明を両立する

2026年度の化学は、両日とも大問Ⅰ〜Ⅲの3題でした。2月6日の出題意図では、反応エネルギー・気体、酸塩基・中和滴定・無機化合物の製法、有機・高分子の構造と量的関係を確認できます。

2月9日の出題意図は、電気化学、金属イオンの系統分離・溶解平衡・沈殿滴定、有機の元素分析・構造決定・異性体などです。「理論を学ぶ」「無機を暗記する」だけで区切るよりも、理論を使って無機や有機の現象を説明する演習が役立ちます。

形式には、マーク、語句、化学反応式、構造式、数値、理由の記述が含まれます。計算では物質量と反応比を先に整理し、有効数字は途中で丸めすぎず最後にそろえます。構造式の設問では、分子式だけを書いて済ませないよう、解答の指定を確かめてください。

自作例:電気量から銅の析出量を求める

十分な量の硫酸銅(Ⅱ)水溶液を白金電極で電気分解します。陰極では銅の析出だけが起こり、電流効率は100%、電流1.93Aを500秒流すとします。ファラデー定数を9.65×10⁴C/mol、銅のモル質量を63.5g/molとすると、

電気量 Q=1.93×500=965 C
電子の物質量=965/(9.65×10⁴)=0.0100 mol
陰極反応:Cu²⁺+2e⁻ → Cu
銅の物質量=0.0100/2=0.00500 mol
銅の質量=0.00500×63.5=0.3175 g ≒ 0.318 g

電子1molと銅1molを同じ量だと考えると、析出量を2倍にしてしまいます。公式Q=Itに代入する前後で、何の物質量を計算しているかを単位と反応式で確かめる練習です。時間500秒はこの例では設定値とし、最終値を有効数字3桁で示しています。

説明問題では、条件と原因を結び付けます。たとえば「温度を一定に保つ理由」を反応速度の実験で尋ねるなら、温度も反応速度に影響するため、調べたい濃度等の効果と混同しないようにする、という筋道です。指定語句があるときは、用語を列挙するだけでなく、原因から結果へつながる文にします。

75分の演習では、全体確認3分、Ⅰ22分、Ⅱ22分、Ⅲ23分、見直し5分などを仮の配分にします。計算が長い設問だけでなく、短い語句・反応式・論述を落としていないか、設問別に失点を記録してください。

生物:知識を実験条件・図表の読み取りへ使う

生物を一般入試で選べるのは、理学部では数学科・生命理学科です。生命理学科でも生物必須ではなく、物理・化学を選べます。学科の学びへの関心と、受験科目の選択条件を分けて考えましょう。

2026年度の生物は両日とも大問Ⅰ〜Ⅳの4題でした。2月6日の出題意図では、顕微鏡・系統樹・細胞小器官・酵素阻害・受精・血糖調節・気孔などの小問に加え、免疫、翻訳開始と変異、DNA複製に関わる実験が扱われました。

2月9日の出題意図では、アミノ酸・細胞呼吸・集団遺伝・植物・発生などの小問、視覚、選択的スプライシングと翻訳制御、クローニング実験が確認できます。遺伝情報を重点的に復習しながら、植物・生態・進化等の知識も外さない計画が必要です。

知識を答える設問と、実験文の条件を追う設問を分けて復習します。実験考察では、処理した条件、測定した値、比較する対照を整理してから結論を作ります。短い論述でも、どの比較から何を言えるのかを書けることが大切です。

自作例:量の増加と、1分子あたりの活性を区別する

対照群を1.0とした測定で、次の結果が得られたとします。測定値は同じ細胞数で比較し、各群で同じ測定方法を用いた、という架空の設定です。

測定項目対照群と処理群の相対値
mRNA量対照1.0、処理2.0
タンパク質量対照1.0、処理1.0
酵素活性対照1.0、処理0.5

この結果では、mRNA量は増えていても、タンパク質量が増えたとは言えません。また、測定したタンパク質量が同じなら、タンパク質量あたりの酵素活性は処理群で対照群の0.5倍です。

一方、データだけから「翻訳が必ず阻害された」と断定することはできません。タンパク質分解の変化なども考えられます。酵素活性が低下した原因も、追加実験なしに特定できません。観察された変化、計算できる量、原因の仮説を分けることが、考察答案の精度を上げます。

遺伝情報の問題では、転写・スプライシング・翻訳・分解のどの段階を操作した実験なのか、図や文章から整理しましょう。集団遺伝の計算も、ハーディー・ワインベルグの法則などの前提を確認してから、遺伝子頻度と遺伝子型頻度を区別します。

75分の仮の配分は、全体確認3分、Ⅰ15分、Ⅱ17分、Ⅲ19分、Ⅳ16分、見直し5分です。知識小問に長時間止まることと、後半の長い実験文を十分読めなくなることを、別々に点検してください。

公式の公開問題には、著作権の関係で図などが省略された箇所もあります。公開PDFだけで元の試験に必要な資料がすべて読めるとは限りません。省略箇所がある問題の所要時間や正答率を、本番と同じ条件で測れたと扱わないことも必要です。

倍率・合格者最低点を、学習計画へどう使うか

2026年度の一般入試結果:受験者数と合格者数を区別する

以下は大学公式の2026年度入試結果です。一般入試の両日を含み、同一学科での複数併願も人数に含まれます。合格者数は第1回だけでなく、各回を合わせた合格者総数です。

学科2026年度一般入試の結果
数学科志願者714、受験者678、合格者総数177。実質倍率3.8倍
物理学科志願者1,249、受験者1,167、合格者総数288。実質倍率4.1倍
化学科志願者1,177、受験者1,125、合格者総数347。実質倍率3.2倍
生命理学科志願者991、受験者937、合格者総数220。実質倍率4.3倍

実質倍率は受験者数÷合格者総数です。募集人員で割った志願倍率とは異なります。倍率の低い学科を、そのまま自分にとって入りやすい学科とみなさず、科目指定・配点・入学後の志望を合わせて考えてください。

「英語以外の最低点」は、3科目総点の合格ラインではない

2026年度一般入試合格者における得点状況(英語以外)は、数学・理科2科目の、統計処理前の得点を示しています。ここに載る最低点だけで合否が決まる制度ではありません。

学科・科目2026年度の英語以外2科目の合格者最低点
数学科・数学+物理2月6日152点/300点、2月9日158点/300点
数学科・数学+化学2月6日168点/300点、2月9日164点/300点
数学科・数学+生物2月6日190点/300点、2月9日191点/300点
物理学科・数学+物理2月6日137点/300点、2月9日157点/300点
化学科・数学+化学2月6日94点/250点、2月9日140点/250点
生命理学科・数学+物理2月6日127点/250点、2月9日120点/250点
生命理学科・数学+化学2月6日127点/250点、2月9日130点/250点
生命理学科・数学+生物2月6日143点/250点、2月9日127点/250点

たとえば化学科の2月6日94点を見て、「数学と化学で94点あれば合格」とは言えません。英語の得点、得点調整、合格者の他科目の状況を含めた結果だからです。日程や選択理科で最低点に差があっても、その差だけで理科の有利・不利を判断しないでください。

英語も2026年度の公式得点状況が別に公表されています。共通テスト英語で合否判定された合格者の最低得点は、数学科89点、物理学科103点、化学科114点、生命理学科117点/200点でした。これは一般入試の合格者の実績であり、共通テスト利用入試の合格最低点でも、英語の出願基準点でもありません。

英語以外の最低点と、英語の最低得点を足して「総点の最低点」を作ることもできません。それぞれの最低点を取った合格者が同じ人だとは示されていないためです。2027年度の目標は、過去問で安定して解ける設問を増やし、弱点科目を改善することを中心に置きます。

今からの学習を、未完成分野と答案の復習で組み立てる

最初の1週間:志望学科・英語・理科の条件を固定する

出願候補の学科ごとに、一般入試の数学時間と理科指定、共通テストの科目型、採用予定の英語スコアを1枚へ整理します。数学科の併願を考えるなら、数学科用の過去問を使います。「立教数学」という題名だけで文系数学を集めないようにしましょう。

次に、数学と指定理科の問題を1日程分解きます。未習単元が多ければ、時間内の得点率だけで評価せず、どの単元へ戻る必要があるかを確認します。過去問は受験する日程・学科の問題、解答例、出題意図をセットで保存すると、復習の対象を間違えにくくなります。

基礎〜標準の復習:教材を増やす前に、失点の原因を分類する

演習で見つかった状態次の学習行動
解法を知っていたが、式にできなかった教科書・学校問題集の例題へ戻り、どの条件からどの式を立てるかを説明する
数学の小問で計算が遅い・誤る単元別に短い演習を行い、符号・平方根・場合分け等の誤りを記録する
理科の用語は分かるが、実験文が読めない変えた条件・固定した条件・測定した量を整理し、比較対象を明示する
答えは出せたが、記述が不足する問題文の「説明」「理由」「構造式」等に線を引き、必要な答案の形まで書き直す
解き方は分かるが、時間切れになる大問の着手順と保留の基準を変えて再演習し、未着手と誤答を分けて記録する

数学は学校の網羅系問題集、理科は学校で使う標準問題集など、説明を理解できる教材をまず使い切ります。難問集を追加する前に、例題を自力で解く、類題で条件が変わっても立式する、日を空けて再現するという段階を確認してください。

数学科志望なら、標準計算に加えて証明・論述の添削を継続します。物理学科は数学と物理の両方を150点配点として見る必要があります。化学科・生命理学科は指定・選択理科の150点を意識しながら、数学100点の失点を放置しない計画にします。

週の計画例:受験する試験を主語にする

以下は、生命理学科の一般入試で生物を選び、共通テスト英語も受ける人を想定した架空の計画例です。

  • 数学:微積分の標準演習2回、小問と統計の演習1回、75分演習と復習1回。
  • 生物:知識の確認2回、実験考察2回、75分演習と条件・論述の書き直し1回。
  • 英語:読解を短い単位で継続し、リスニングと聞き取れなかった箇所の復習を別枠で入れる。
  • 出願準備:資格の受験日・形式、証明書、併願先の日程と手続期限を確認する。

数学科も併願するなら、90分・4題の練習を加えます。共通テスト6科目型も使うなら、国語や情報Ⅰ等の必要科目も別途計画します。全員がこの回数をこなす必要はなく、未習分野と使える時間に応じて調整してください。

過去問の復習は、解説を読んで終わらず、翌日〜数日後に誤答を自力で解き直します。毎回の記録は「素点」「未着手」「立式の誤り」「計算の誤り」「条件の読み落とし」「答案の不足」に分けると、次の1週間で直す課題が具体的になります。

保護者が確認したい、出願と学習の進み具合

保護者と共有したいのは、過去問の点数だけでなく、志望学科の条件に合った準備ができているかです。外部資格があっても、受験時期・形式・4技能・証明書が条件を満たすか、共通テスト英語を使うなら立教大学への出願も別途済ませるかを確認します。

「英検は何級なら安心か」だけで判断せず、一般入試の換算点は事前確定できないことを理解したうえで、数学・理科の未完成分野を見ることが大切です。数学科用の論証、物理・化学の立式、生物の実験考察でどこに困っているかを、答案と一緒に確認しましょう。

入学手続・納入金・他大学の発表日は、本人任せにせず同じ日程表で管理します。第1回発表と追加発表のどちらでも、本人に適用される期限と手続方法を確認してください。

数学・指定理科・英語の勉強の優先順位を整理したい場合は、理科大・MARCH向け大学受験対策コースの案内も参考にしてください。科目全体の進め方は理科大・MARCH理系の学習ロードマップ、独自英語を含む他大学との比較は青山学院大学理工学部や明治大学理工学部の記事でも確認できます。

参考資料

確認日:2026年10月5日。2027年度の条件と、2026年度の出題・結果を区別しています。出願時は大学公式の最終要項、変更・訂正情報、受験票の指定を確認してください。

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