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明治大学 農学部の一般選抜対策|2027年度の4学科の科目・配点と勉強法

明治大学農学部の農学科・農芸化学科・生命科学科・食料環境政策学科を解説。2027年度公式資料から学部別・全学部統一・共通テスト利用の科目と配点を比較し、2026年度公開資料と自作例で英語・数学・化学・生物の対策を具体化します。

公開日 読了目安 約25分執筆:Eduroute編集部
明治大学農学部4学科の一般選抜を比較し、学部別入試では選択2科目を120分で解くことと食料環境政策学科の国語必須を示す図

明治大学農学部の一般選抜は、農学科・農芸化学科・生命科学科の理系3学科と、食料環境政策学科で科目の選び方が異なります。 学部別入試は4学科とも外国語150点と、もう2科目で計450点。その2科目を120分の同じ時限で解くため、科目選択と時間配分を一緒に考える必要があります。

特に食料環境政策学科では、学部別入試の国語が必須です。一方、全学部統一入試では国語が必須ではありません。理系3学科も、学部別では化学と生物の2科目で受験できますが、全学部統一では理科は1科目です。「農学部は英数理」「食料環境政策は必ず英語・国語・社会」と一括りにすると、使える方式を見落とします。

この記事は、農学部4学科の一般選抜(一般入試)に限定して、2027年度の科目・配点・日程と、英語・数学・化学・生物の学習法を説明します。自己推薦特別入試、地域農業振興特別入試などの総合型選抜・学校推薦型選抜は別の制度です。

情報の基準日は2026年10月5日です。 入試条件は大学公式の2027年度入試ガイド、出題の説明は2026年度の大学公開問題・解答・出題意図を基にしています。確認日現在、一般選抜要項のページには参考用の2026年度要項が掲載され、2027年度要項は公式ガイドで2026年11月上旬公開予定と案内されています。以下の条件は、公開後の最終要項と変更・訂正のお知らせで確認してください。

4学科の違いを、入試科目と学びの両方から確認する

農学部の学びは、食料生産や環境、食品・微生物、生命の仕組み、食と農をめぐる社会問題まで広がります。同じ「食に興味がある」という出発点でも、実験で仕組みを解明したいのか、生産現場を研究したいのか、流通や政策を考えたいのかで、選ぶ学科は変わります。

学科学びの中心と、志望理由を具体化する視点
農学科作物・動物などの生産や利用、病害虫、環境・緑化など。生物とその生育環境、生産現場の関係を研究したいかを考える
農芸化学科食品・環境・バイオサイエンスを、化学や生物学を基礎に扱う。物質の性質、微生物や食品の働きを実験で調べたいかを考える
生命科学科遺伝子やタンパク質などの分子から、細胞・個体までの生命現象。生命の機能をどの階層から解明したいかを考える
食料環境政策学科食料・環境の問題を経済学、社会学、政策科学、経営学などから考える。生産・流通・消費や地域社会を現場調査と結び付けて学びたいかを考える

この整理は学部の教育方針と食料環境政策学科の公式紹介に基づきます。食料環境政策学科も自然科学や農場実習を含む学びがあり、社会科学だけを学ぶという理解は適切ではありません。研究室やカリキュラムまで確認して、入学後に取り組みたい課題を言葉にしておきましょう。

農学部の学びの拠点は生田キャンパスです。ただし、農学部公式Q&Aは学部別入試の会場を駿河台・和泉キャンパスで実施予定と案内しています。全学部統一入試には別の試験地設定があります。通学するキャンパスと、当日の試験会場を混同せず、受験票の指定を確認してください。

2027年度の一般選抜は、学科別・方式別に読む

農学部の一般選抜には、学部別入学試験、全学部統一入学試験、大学入学共通テスト利用入学試験があります。共通テスト利用は前期日程で、農学部には後期日程の設定はありません。全学部統一には、通常の3科目方式に加えて英語4技能3科目方式があります。

学部別入試:4学科とも450点、2科目を120分で解く

学科・項目2027年度公式ガイドの条件
農学科・農芸化学科・生命科学科外国語150点+国語・数学・化学・生物から2科目、各150点。計450点
食料環境政策学科外国語150点+国語150点必須+世界史・日本史・地理・政治経済・数学・化学・生物から1科目150点。計450点
1時限10:00〜12:00、120分。理系3学科は選択2科目、食料環境政策学科は国語と選択1科目をこの時間内で解く
2時限13:30〜14:30、60分。外国語は英語・ドイツ語・フランス語から1科目選択
試験日2027年2月15日(月)
出願期間2027年1月7日(木)〜1月25日(月)、消印有効

出典:2027年度入試ガイド159〜160ページ。表の地歴公民は略称です。正式な科目名は「歴史総合、世界史探究」「歴史総合、日本史探究」「地理総合、地理探究」「公共、政治・経済」です。国語は「現代の国語、言語文化」で漢文を除きます。共通テスト利用の国語には、同じ除外条件を当てはめないでください。

学部別の数学は、数学Ⅰ・Ⅱ・A、数学B「数列、統計的な推測」、数学C「ベクトル」です。数学Ⅲは範囲に含まれませんが、統計的な推測は含まれます。 農学部では2026年度の数学にも統計的な推測の出題があり、「2027年度から初めて追加」とするのは誤りです。化学は化学基礎・化学、生物は生物基礎・生物です。物理は学部別入試の選択科目にありません。

理系3学科では、数学+化学、数学+生物、化学+生物のほか、国語を組み合わせることもできます。食料環境政策学科では、国語+数学、国語+化学、国語+生物も選べます。いずれも外国語が別に必要です。

農学部公式Q&Aによれば、複数科目をまとめた冊子と2科目分のマークシートが配付され、その場で科目を選びます。120分の中で科目ごとの時間を区切る合図はありません。科目を当日選べる制度でも、準備は先に決めた組み合わせで進め、例外的に変更する基準まで演習で確かめておきましょう。

全学部統一入試:理系3学科と食料環境政策学科で選択条件が変わる

学科・方式科目・配点と選択上の注意
理系3学科・3科目方式外国語100点+物理・化学・生物から1科目100点+国語・数学②から1科目100点。計300点。国語・数学②の両方を受験した場合は高得点を利用
理系3学科・英語4技能3科目方式外国語を資格・検定による80・90・100点へ換算。理科1科目100点+国語・数学②から1科目100点。計300点
食料環境政策学科・3科目方式外国語100点+国語・地歴・公民・理科・数学②の5教科9科目から2科目、各100点。計300点。3科目受験時は高得点の2科目を利用
食料環境政策学科・英語4技能3科目方式外国語を資格・検定による80・90・100点へ換算。残る2科目の選択条件は通常方式と同じ。計300点
試験日・出願期間試験は2027年2月5日(金)。出願は1月7日(木)〜1月18日(月)、消印有効

出典:2027年度入試ガイド161〜165ページ。数学②は数学Ⅰ・Ⅱ・A、数学B「数列、統計的な推測」、数学C「ベクトル」です。理系3学科は理科が必須で、学部別とは異なり物理も選択できます。

食料環境政策学科の9科目は、国語、世界史、日本史、地理、政治経済、物理、化学、生物、数学②です。ただし、同じ時限の科目を2つ受験することはできません。 国語は2時限、地歴・公民・理科は3時限、数学②は4時限です。化学+生物や世界史+政治経済という組み合わせは、全学部統一入試では使えません。数学②+化学、数学②+生物、国語+数学②、国語+世界史など、時限が異なる組み合わせで確認します。

資格利用方式では、外国語の試験を受けてもその点数は利用されません。通常方式を併願する場合は、1時限の英語を受験する必要があります。大学公式ガイドの英検基準は次のとおりです。

英検による換算点2027年度の基準
80点2級合格かつCSE2.0スコア1980以上
90点2級合格かつCSE2.0スコア2088以上
100点準1級以上の級に合格。CSEスコアだけで判定しない

80・90点換算は2級合格時のスコアを使い、他の級の同等スコアでは換算されません。一般的な「CSEスコアだけで出願できる大学」と混同しないでください。英検の有効な受験回は2024年度第3回以降で、出願締切日までに証明書類を提出できる必要があります。他の検定は原則2025年1月1日以降の受験結果で、種類・実施形態やTOEFL iBTの受験日によって基準が異なります。詳細は公式ガイド154〜156ページと最終要項で確認します。

共通テスト利用:理系3学科は国語・理科も必要

学科前期日程の科目・配点
農学科・農芸化学科・生命科学科外国語200点+国語200点+物理・化学・生物から1科目200点+数学または理科から選択1科目200点。4科目・800点
食料環境政策学科外国語200点+国語200点+地歴・公民・数学・理科から選択1科目200点。3科目・600点
共通テスト試験日2027年1月16日(土)・17日(日)
出願期間2027年1月7日(木)〜1月15日(金)、消印有効。共通テスト受験後の出願ではない

出典:2027年度入試ガイド167〜168ページ。農学部では外国語は英語・ドイツ語・フランス語から1科目です。

理系3学科の4科目方式で、選択枠の数学は「数学Ⅰ,数学A」または「数学Ⅱ,数学B,数学C」から1科目です。数学2科目が必須という制度ではありません。選択枠の理科は物理・化学・生物・地学から1科目です。必須枠の理科では、物理・化学・生物を2科目受験した場合、第1解答科目が利用されます。選択枠で理科を使う場合は第2解答科目が対象です。選択枠を複数受験した場合は、高得点が利用されます。

食料環境政策学科の選択枠は、地理総合・地理探究、歴史総合・世界史探究、歴史総合・日本史探究、公共・倫理、公共・政治経済、数学ⅠA、数学ⅡBC、理科の基礎科目の組み合わせ、物理・化学・生物・地学から1科目です。「地理総合/歴史総合/公共」は対象外です。理科の基礎科目は「物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎」という共通テストの科目名で、所定の2出題範囲を解答する科目を指します。選択枠を複数受験した場合は高得点を利用します。ただし、地歴公民を2科目受験したときは第1解答科目だけが対象で、第2解答科目は対象外です。理科は第1・第2解答科目にかかわらず対象になります。農学部の共通テスト利用では情報Ⅰは利用科目に含まれません。

英語の換算も学科で違います。理系3学科はリーディング100点を150点、リスニング100点を50点に換算。食料環境政策学科はリーディング100点+リスニング100点をそのまま200点として利用します。同じ英語の成績でも、学科によって換算後の点数が変わります。

科目選択は「受験できる」と「続けて伸ばせる」を分ける

明治大学農学部4学科の一般選抜の科目選択を方式別に比較。学部別では理系3学科が4科目から2科目、食料環境政策学科が国語必須。全学部統一では理系3学科に理科必須、食料環境政策学科は時限が異なる2科目を選択。共通テスト利用はそれぞれ4科目・3科目

大学の入試条件を満たす組み合わせを確かめたら、次に併願校と学習状況を見ます。理系3学科で化学+生物を選ぶなら、数学を必要とする理工系の併願先とは準備が変わります。国語+数学なら、入学後の化学・生物の基礎を補う見通しも立てます。農学部公式Q&Aは、理系3学科で化学・生物の基礎知識が必要であることと、未履修者への支援を案内しています。

食料環境政策学科を数学選択で受ける場合も、国語の必須条件は消えません。英語・数学が得意だからといって、国語の準備を後回しにすると、学部別450点のうち150点が不安定になります。国語・地歴公民はEdurouteの指導対象外ですが、出願方式全体では必要な対策として、学校や対応する指導者と計画を組んでください。

科目の得意・不得意は、学校の評定だけでは判断しません。未習範囲を確認したうえで、志望方式の問題を解き、正答率と所要時間、解き直しで回収できる失点を見ます。1回の易しい問題で高得点を取れた科目よりも、複数年度で取りこぼしが少なく、残り期間に改善できる科目を選びましょう。

120分の配分例:2科目を別々に解くだけでは足りない

以下は大学指定の配分ではなく、自作の演習モデルです。数学+生物を選ぶ理系3学科の受験生が、数学を68分、生物を44分、2科目の解答欄確認を8分として試すなら、合計120分です。

生物の正答率が落ちずに44分で終わるなら、この配分を継続して検証できます。一方、数学68分でも未着手が多く、生物を35分に縮めると実験考察の誤答が増えるなら、配分変更だけで解決しようとせず、数学の難問を後回しにする順序を見直します。

食料環境政策学科の国語+数学なら、国語58分・数学54分・確認8分という配分を出発点にできます。ただし、読解量や数学の計算量は年度で変わります。最初の数分で全体を確認し、科目を切り替える時刻を決め、戻る問題に印を付けるところまでを練習します。1科目の満点を狙って、もう1科目を未着手にしないことが大切です。

英語対策:長文・会話・多義語を60分に収める

2026年度の大学公開の出題意図は、大問Ⅰで英文全体の主題・論理展開、構文、語の結び付き、発音を、大問Ⅱで会話表現や比喩的表現の意図を、大問Ⅲで同じ綴りを持つ語の意味・用法の区別を評価すると説明しています。Ⅰ・Ⅱには1〜2語の記述があり、綴りと文法的に適切な語形も必要です。

河合塾Kei-Netの2026年度分析・2027年度対策も、農学部の発音・アクセント問題を挙げています。長文の意味をつかむ学習と、単語の発音・アクセント・語形を確認する学習を並行させます。

長文では、段落ごとに「主張」「理由」「例」「条件」「反論」の役割を短くメモして、内容一致の選択肢が本文の条件を広げていないかを確認します。会話では、発言が賛成・提案・訂正・ためらいのどれなのかを捉え、直訳だけで判断しないようにします。大問Ⅲでは、一方の英文にだけ合う意味で決めず、両方の構文と語法を確認します。

自作例:本文の限定を落とすと内容一致で失点する

次の英文は学習用に作成したもので、大学の過去問からの引用ではありません。

In the trial, the new packaging reduced food loss only when the storage temperature was kept below 5°C. The researchers did not test its effect during transport.

内容は「試験では、保存温度を5℃未満に保った場合に限り、新しい包装で食品ロスが減った。輸送中の効果は調べていない」です。「どの温度でも効果がある」「輸送中の効果も証明された」は、どちらも本文からは言えません。

ここではonly whenの条件とdid not testの未検証範囲を分けて読みます。環境・食品の文章でも、知っている一般知識で空白を補わず、本文が示した対象・条件・結論の範囲で判断してください。

自作例:同じ語でも意味と結び付く語が違う

The hotel will charge a fee for the service. Please charge the battery before you leave.

共通するchargeは、1文目では「料金を請求する」、2文目では「充電する」です。単語帳の最初の意味だけで覚えると、一方の文しか処理できません。動詞なら「何を目的語に取るか」「どの前置詞と結び付くか」まで、短い例文で確認します。

60分の演習では、長文と会話のそれぞれに使った時間、知識問題で止まった時間、記述の語形ミスを記録します。解く順序は複数パターンを試し、総得点と見直し時間が安定する順序を選びましょう。

数学対策:数学Ⅲ不要でも、統計と記述を落とさない

2026年度の大学公開の出題意図では、次の7大問が説明されています。

大問2026年度の主題と、演習で確かめる力
Ⅰ三角関数。周期や合成などの基本事項を、式と定義域をそろえて処理する
Ⅱ等差数列。一般項・和と、条件を満たす項数の関係を整理する
Ⅲ統計的な推測。母平均の区間推定で、標準偏差と標本数の関係を正しく使う
Ⅳ確率。条件に従った場合分けと、経路の重複を避ける
Ⅴ複素数と2次方程式。共役複素数の性質を理解する。数学Cの複素数平面とは区別する
Ⅵベクトル。内積、三角形の面積、四面体の体積を条件に応じて求める
Ⅶ絶対値を含む微積分。場合分けで式を変え、パラメータの全範囲で最小値を検討する

これは2026年度の構成であり、2027年度の出題順や単元を予告するものではありません。公開問題では、選択肢をマークする解答に加え、数値を直接記述する解答欄もあります。「マーク式だから答えの形を選ぶだけ」と考えず、自力で式を立て、最後の値まで出せるようにします。

自作例:統計的な推測で、標本数を式に反映する

独立な無作為抽出とみなせる400件の回答のうち、ある案を支持した割合が0.64だったとします。母比率の95%信頼区間を正規近似で求める学習例です。標本数が十分大きいとして、標準誤差は次のようになります。

√{0.64×0.36÷400}=0.024

区間は0.64±1.96×0.024なので、約0.593〜0.687です。標準誤差を0.64×0.36の平方根だけで求めると、標本数の効果が抜けます。問題が母平均を推定しているのか母比率なのか、与えられた値が分散なのか標準偏差なのかを先に区別しましょう。この自作例は、2026年度問題そのものの再現ではありません。

自作例:絶対値は、符号の境界で積分を分ける

∫(−1から2まで)|2x−1| dxを求めます。2x−1=0となるx=1/2で符号が変わるので、前半は1−2x、後半は2x−1として計算します。

∫(−1から1/2まで)(1−2x) dx+∫(1/2から2まで)(2x−1) dx=9/4+9/4=9/2

グラフで見ると、底辺3/2・高さ3の三角形が2つあり、面積の合計も9/2です。代数計算と図による確認を結び付けると、符号や積分範囲の誤りに気付きやすくなります。パラメータがある問題では、境界が積分区間の内側か外側かまで場合分けします。

数学の復習では、解けなかった理由を「知識不足」「立式」「場合分け」「計算」「時間」に分けます。解答を読んで分かった問題も、翌日に白紙から解き、もう1科目と合わせた120分演習へ戻して確認してください。

化学対策:身近な題材を、反応式・物質量・構造へ戻す

2026年度の大学公開の出題意図は、基礎を重視しながら分野が偏らないよう出題し、その年度は生物に関する題材の割合が高かったと説明しています。知識問題だけでなく、計算や思考を要する問題も含まれます。

公開問題では、エタノールや糖類、燃料・エネルギー、窒素を含む無機物質、アミノ酸や高分子などが扱われています。農学部らしい題材でも、解くための土台は高校化学です。現象の名前を覚えるだけでなく、どの物質がどの条件で反応し、原子・電荷・物質量がどう対応するかを確認します。

解答はすべて選択式ではありません。 2026年度には化学反応式や構造式を直接書く設問もあります。正しい生成物を知っていても、係数やイオンの電荷、結合位置が違えば正しい答案になりません。ノートでも反応式・構造式を書いて確認してください。

自作例:中和では、希釈と採取した割合を分ける

未知濃度の塩酸10.0mLを100.0mLに希釈し、そのうち25.0mLを採取したとします。中和に0.100mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液12.0mLが必要だった場合を考えます。HClとNaOHは1対1で反応します。

採取した25.0mLに含まれるHClは、0.100×0.0120=0.00120mol。希釈後の全量100.0mLにはその4倍の0.00480molが含まれ、これは元の塩酸10.0mLに含まれていた量です。元の濃度は0.00480÷0.0100=0.480mol/Lとなります。

誤りやすいのは、滴定した0.00120molをそのまま元の10.0mLで割ることです。「元の試料」「希釈後の全量」「採取分」を並べてから式を立てます。有効数字も、与えられた値の精度に合わせます。

自作例:アミノ酸は官能基と電荷を対応させる

グリシンを考えると、カルボキシ基とアミノ基を持ちます。酸性の強い条件では主にH₃N⁺−CH₂−COOH、塩基性の強い条件では主にH₂N−CH₂−COO⁻として扱います。中間の条件では双性イオンH₃N⁺−CH₂−COO⁻が重要です。

構造式を書いたら、各部位の電荷と分子全体の電荷を別々に数えます。双性イオンは「電荷を持つ部分がない分子」ではありません。全体として正負が相殺されています。アミノ酸の側鎖によって酸塩基の性質は変わるため、グリシンの結果をすべてのアミノ酸へ無条件に広げないでください。

過去問の採点では、訂正・正解扱いの設問を確認する

2026年度化学の公開解答には、大問Ⅲの解答番号26について、全受験生を正解扱いとした旨が示されています。この設問だけを使って、自分の理解度や処理速度を評価しないでください。ほかの設問で同じ分野の理解を確認します。

市販の過去問集にも訂正が出ることがあります。2027年版の農学部・学部別入試の赤本には、2026年度国語の解答・解説に関する訂正が掲載されています。科目にかかわらず、使用する版の正誤情報を確認してから採点しましょう。

生物対策:知識を、図・実験・計算の判断に使う

2026年度の大学公開の出題意図は、次の4大問を説明しています。

大問2026年度の主題と、求められる理解
Ⅰ細胞を構成する分子・細胞小器官・生体膜、転写・翻訳など。用語を相互に結び付けて生命現象を考える
Ⅱ神経・内分泌と恒常性。知識に加え、計算や図を読み取る正誤判断を行う
Ⅲ植物の一生と植物ホルモン。遺伝学的実験やホルモンを使った実験を根拠に考察する
Ⅳ生態系と非生物的環境。基礎知識を用い、問題文・選択肢を正確に吟味する

これは2026年度の分析です。翌年度の出題分野を4つに限定する根拠にはなりません。進化などを含め、公式の出題範囲全体を一巡してください。

知識を覚えるときは、たとえばホルモン名だけでなく「どこで作られるか」「何を対象にするか」「何が変化するか」「どの条件で分泌が変わるか」を結び付けます。実験問題では、操作した条件、そろえた条件、測定した量を分けます。正誤の組み合わせ問題でも、各記述を個別に判定してから選択肢を照合すると、曖昧な推測を減らせます。

自作例:実験結果と、そこから言えることを分ける

次は学習用の架空実験です。同じ基質溶液を用い、反応温度25℃、pH、液量、反応時間をそろえます。酵素を加えた群、同量の酵素を事前に煮沸して冷ましたものを加えた群、酵素溶液の代わりに同量の水を加えた群を比較したとします。一定時間後の生成物量を測ると、順に12、1、1という任意単位の値でした。

この結果は、「活性を保った酵素を加えた群で生成物量が多く、この実験条件では煮沸後の酵素群の値は酵素なし群と同程度だった」ことを示します。酵素の触媒作用と、煮沸による活性低下を考える材料になります。

一方、これだけでは「この酵素の最適温度は25℃」「すべての酵素は煮沸で同じ変化をする」とは言えません。温度を変えた比較も、他の酵素の比較もしていないからです。測定した事実、考えられる説明、追加実験が必要な結論を分ける練習をしましょう。

自作例:生物の計算でも、単位が立式を助ける

ある物質の血しょう中濃度を0.080mg/mL、1分当たりのろ過量を120mLとします。この物質が自由にろ過されるとしたとき、1分間にろ過される量は0.080mg/mL×120mL/分=9.6mg/分です。単位のmLが消えることを確認します。

さらに、1分間の尿中排出量が0.60mgで、尿細管からの分泌がないと仮定すれば、再吸収量は9.6−0.60=9.0mg/分です。これは条件を限定した自作の計算例です。実際の設問で自由なろ過や分泌なしが成り立つかを読み、単純な差し算を適用できる条件を確かめます。

生物で計算を避けると、覚えている知識を得点へ変えられない設問が残ります。単位換算、割合、遺伝の確率、グラフの比較を、短い問題から繰り返しましょう。

募集人員・最低点・併願は、年度をそろえて判断する

2027年度は一部の募集人員が変更される

学科2027年度の学部別入試の募集人員
農学科83名。2026年度の84名から変更
農芸化学科80名。2026年度の83名から変更
生命科学科90名。2026年度の91名から変更
食料環境政策学科79名

出典:2027年度入試ガイド151〜152ページ。農芸化学科の全学部統一・通常3科目方式の募集人員も、15名から17名へ変更されます。英語4技能方式とは別の枠です。

2026年度の合格最低点は、2027年度の保証ではない

学科2026年度学部別入試の合格最低点
農学科309/450点、68.7%
農芸化学科309/450点、68.7%
生命科学科312/450点、69.3%
食料環境政策学科331/450点、73.6%

出典:2027年度入試ガイド172ページ掲載の2026年度一般選抜結果。過去の結果であり、翌年度の合格最低点や必要正答率を予告した数字ではありません。

農学科公式の入試Q&Aは、選択科目の得点状況に応じて必要な調整を行うと説明しています。自己採点の素点を公表最低点とそのまま比較して、合否を断定しないでください。小問別配点が公表されていない問題に独自の点数を付ける場合も、大学の得点ではなく演習用の推定です。

演習では、各科目の正答率だけでなく、120分での未着手数、記述の完成度、失点理由を残します。最高点が出た年度だけを見るより、複数年度でどこまで安定して解けるかを確かめる方が、次の学習課題を見つけられます。

4学科を同じ方式で併願できるわけではない

学部別入試では、農学部内の複数学科を併願できません。全学部統一入試でも同一学部内の複数学科併願はできず、通常方式と英語4技能方式を併願する場合は同一学科への出願に限られます。共通テスト利用も、農学部の同一日程内で複数学科を併願することはできません。

学部別・全学部統一・共通テスト利用という試験制度間の併願は可能です。各制度での志望学科、必要科目、出願・手続の期限を別々に管理してください。詳しくは公式ガイド160・165・171ページで確認できます。

学習計画は、全範囲の基礎から2科目同時演習へ進める

段階進める内容と、次へ進むための確認
方式と科目を決める段階4学科の学び、方式の必須・選択条件、併願校を照合。未習単元と必要な資格書類を一覧にする
基礎を固める段階英語の語彙・構文、数学の出題範囲、化学の理論・無機・有機、生物の全範囲を確認。解答を見ずに基本問題を説明して解ける状態をつくる
過去問へ移る段階最新年度を含む複数年で形式を確認。未習のために解けない問題と、既習なのに失点する問題を分ける
本番の時間へ合わせる段階学部別は2科目を120分、英語を60分で演習。時刻、未着手、語形・計算・マークのミスを記録して配分を修正する
出願・直前期最終要項と訂正を再確認。繰り返す弱点を優先し、共通テストや全学部統一の形式も受験する方式に合わせて練習する

高1・高2なら、英語の基礎と数学・理科の学校範囲を早めに安定させ、後から必要科目を変えられる余地を残します。高3の秋以降なら、現在の到達度を診断して、未習範囲の補充と時間内の再現を並行させます。暦だけで「この月までに必ず終わる」と決めるより、学習の進み方と失点原因を基準に調整しましょう。

保護者は、単に「何時間勉強したか」だけでなく、「120分で2科目とも最後まで着手できたか」「同じ間違いが減ったか」「志望学科と出願方式の確認が済んでいるか」を一緒に確かめると、支援する課題が具体的になります。

よくある疑問

食料環境政策学科は、数学や理科を使って受験できますか?

使える方式があります。学部別では外国語+必須の国語に、数学・化学・生物などから1科目を組み合わせられます。全学部統一では、数学②と化学・生物など、異なる時限の2科目を組み合わせることもできます。共通テスト利用では国語・外国語に、選択枠の数学や理科を使えます。国語が必須かどうかは方式によって異なります。

理系3学科は、生物を選ばないと受験できませんか?

生物は一律の必須科目ではありません。学部別では数学+化学や国語+数学なども選べます。ただし、全学部統一の理系3学科は物理・化学・生物のうち1科目が必須、共通テスト利用も理科の必須枠があります。入学後の学びを見据え、生物・化学の基礎を補う計画も持ちましょう。

数学はすべてマーク式ですか?

2026年度の学部別公開問題には数値を直接記述する設問があります。化学にも反応式・構造式、英語にも語句の記述があります。最新の問題と解答用紙を確認し、選択肢の有無に頼らず答えを出す練習が必要です。

農学部の国語は、現代文だけですか?

学部別・全学部統一の範囲は「現代の国語、言語文化」で漢文を除きます。「漢文を除く」と「現代文だけ」は同じではありません。共通テスト利用は共通テストの国語を使用し、学部別の範囲と分けて確認してください。国語の詳しい指導はEdurouteの対象外です。

Edurouteで相談できること

Edurouteでは、高校数学・物理・化学・生物・英語を指導しています。明治大学農学部を目指す場合、志望学科と方式を確認し、現在の答案から科目選択、未習範囲の補充、120分の配分、英語60分の処理を具体化します。食料環境政策学科志望者も、英語・数学・理科の対策について相談できます。

国語・地歴公民・情報Ⅰは指導対象外です。受験全体の科目構成を確認したうえで、対応する指導者と分担しながら準備してください。理科大・MARCH理系の受験対策コースで、指導内容を確認できます。

参考資料

入試条件は大学公式資料を優先し、出題説明は2026年度の公開資料を確認しました。競合記事は学習法や読者の疑問を検討するために参照し、科目・配点・形式をそのまま採用していません。以下は2026年10月5日に確認しています。

出願時には、公開後の2027年度一般選抜要項と最新の変更・訂正情報で最終確認してください。 2026年度の出題構成や結果、この記事の演習例は、2027年度の出題や合格を保証するものではありません。

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