大学受験
工学院大学建築学部の一般入試対策|2027年度の科目選択・学部総合・過去問の学び方
工学院大学建築学部の一般選抜を、まちづくり・建築・建築デザイン・学部総合の募集から解説。2027年度公開ガイドの数学Ⅲ選択、A日程の国語、Bの共テプラス、共テ換算と2026過去問に基づく5教科の対策を整理します。
工学院大学建築学部は、学科と受験科目を分けて考える
工学院大学建築学部を目指すとき、最初に決めるのは「数学Ⅲを受けるか」だけではありません。どの学科・募集枠を志望するか、どの一般選抜の方式を使うか、出願する日付で希望の教科を選べるかを順に整理すると、学習計画と併願計画を結び付けられます。
建築学部には、まちづくり学科・建築学科・建築デザイン学科の3学科があります。一般選抜では、この3学科に加えて、入学時に学科を定めず3年次から進む学科を選ぶ「建築学部総合」にも出願できます。「建築学部総合」は第4の学科でも、総合型選抜の略でもありません。
科目の面では、S日程は数学・英語が必須ですが、A日程では国語を含めた選択ができます。数学Ⅲなしを選べることと、数学そのものを使わないことは別です。B日程の共通テストプラス型、M日程、共通テスト利用にも、それぞれ違う制約があります。
この記事は一般選抜と大学入学共通テスト利用に限定して解説します。学校推薦型選抜・総合型選抜の出願条件や作品提出等を、一般選抜の条件として混ぜません。
情報の確認日:2026年10月11日。2027年度の最終一般選抜募集要項は、確認時点で10月中旬公開予定です。 公式サイトの一般選抜募集要項は「昨年度参考」と表示されているため、以下の2027年度制度・日程は、大学の2027年度公開入試ガイドと方式別公式ページを根拠に整理しています。最終要項の公開後、出願資格、科目選択、証明書、Web受付時刻、郵送・納入条件を再確認してください。2026年度の問題・入試結果は、2027年度の確定事項と区別します。
3学科の違いと、建築学部総合で入る意味
建築のどの範囲を学びたいかで比較する
建築の仕事は、建物の外観を描くことだけではありません。人が暮らすまち、建物の安全性や環境性能、空間の使いやすさ、既存建築の保存・再生まで含みます。3学科は、共通の基礎を学んだうえで、こうした領域の重点を変えて専門性を深めます。
| 学科・募集枠 | 学びの重点 | 志望を考えるときの問い |
|---|---|---|
| まちづくり学科 | 都市計画、市民主体のまちづくり、安全・環境・ランドスケープなど | 一つの建物と、その周囲で暮らす人の関係を考えたいか |
| 建築学科 | 計画・構造・設備・生産など、建築を成立させる技術 | 災害への強さ、環境負荷、長く使う技術を学びたいか |
| 建築デザイン学科 | 意匠、インテリア、福祉住環境、保存・再生など | 美しさと機能、利用する人への配慮を両立したいか |
| 建築学部総合 | 入学時には学科を定めず、基礎を学んで3年次からの学科を選択 | 建築を学ぶ意思は固いが、専門分野は授業を通して判断したいか |
例えば、駅前の空き地をどう使うかを考えるのが好きなら、建物の配置だけでなく、歩行者の動線や地域の生活に目を向けてみます。建物を地震から守る仕組みに関心があるなら、構造や実験に注目します。高齢者にも使いやすい室内を考えたいなら、寸法、動作、福祉住環境の研究が比較材料になります。
これは志望理由を考えるための例で、学科ごとの学びを一つの職業に固定するものではありません。公式の学科紹介と研究室を読み、関心のある研究テーマを二つ以上挙げてから比較すると、名称の印象だけで決めるのを防げます。
学部総合と学科指定では、基礎の学び方は同じ
学部総合の公式説明では、学部総合で入学しても、学科を選んで入学しても、建築学部での学び方・カリキュラムは同じとされています。1・2年次に広い範囲の建築学の基礎を学び、3・4年次に専門性を深める構成です。
3年次からの学科の選択・決定は、基本的に学生の希望が尊重され、2年次に事前の希望調査を複数回実施し、結果も公表されると説明されています。「学部総合に入ると希望学科へ必ず進める」と保証したり、公式に記載のない成績順の配属ルールを付け加えたりしないでください。配属手続の詳細は、大学の最新案内で確認します。
志望学科が決まっている人も、学部総合との併願を検討できます。ただし、学部総合を単なる「難易度の低い枠」とみなすのは適切ではありません。入学後の学び方に納得できることと、募集・科目条件を満たすことの両方が必要です。
キャンパスと資格の見方
現行の学科公式ページでは、1・2年次は八王子キャンパス、3・4年次は新宿キャンパスです。4年次は所属研究室によってキャンパスが異なるとの注記があります。4年間ずっと新宿で学ぶ前提で、通学時間や住居費を決めないようにします。
建築学部は一級建築士に必要な指定科目を意識したカリキュラムを紹介していますが、入学や卒業を資格取得そのものと同一視しないことも大切です。学科選びでは履修内容や資格への支援を確認し、受験資格・指定科目等の具体的な条件は大学の履修案内と試験実施機関の最新情報に照合してください。本記事で2027年度の履修を保証するものではありません。
2027年度の一般選抜は、必須教科が方式ごとに違う
次の表は建築学部3学科・建築学部総合に関する概要です。国語を選べる日付、理科の範囲、共通テストの換算は後の節で詳しく確認します。
| 方式 | 建築学部の教科構成 | 満点・注意点 |
|---|---|---|
| S日程・全学統一 | 数学+英語+理科または国語 | 各100点・300点。数学と英語は必須 |
| A日程・前期 | 数学・英語・理科・国語から3教科3科目 | 各100点・300点。国語は2/5・6のみ |
| 英語外部試験利用 | 英語の資格条件+数学・理科・国語から2教科2科目 | 各100点・200点。国語は2/5・6のみ |
| B日程・本学試験型 | 英語+数学+理科 | 各100点・300点。独自国語はない |
| B日程・共テプラス型 | 本学2教科2科目+共テ英語または共テ国語 | 各100点・300点。組み合わせに制限あり |
| M日程・後期 | 英語・数学・理科から2教科2科目 | 各100点・200点。生物・国語は選べない |
| 共テ利用・前期 | 数学+英語+選択。3教科型と4教科型 | 600点。数学の扱いと選択枠は建築学部独自 |
| 共テ利用・後期 | 英語または数学を含む3教科3科目 | 各200点・600点。前期と数学の扱いが違う |
独自試験で数学を受ける場合、S・A・英語外部・Bでは数学Ⅲあり/なしから1科目を選びます。Mは数学Ⅲなしです。数学の二つを同時に選んだり、物理と化学を二つの教科として数えたりすることはできません。
数学Ⅲなしでも、数学Cのベクトルに加え、平面上の曲線と複素数平面が出題範囲です。数学Bは数列。旧課程の記事にある「数学Bのベクトル」のまま学習範囲を判断せず、2027年度の公式科目表を見てください。
図は選択の判断順を示す概要です。出願時の正式な教科名、範囲、組み合わせは、以下の説明と大学の科目表を併せて確認します。
S日程とA日程は、国語の使い方を取り違えない
S日程は数学・英語を外せない
2027年度S日程の建築学部は、数学100点、英語100点、理科または国語100点の300点満点です。数学はⅢあり/なしから1科目、理科を選ぶ場合は物理・化学・生物から1科目です。数学・理科の選択は出願時に届け出ます。
数学90分、英語70分、理科80分、国語60分。国語は現代の国語・言語文化から、古文・漢文を除く範囲です。「S日程も4教科から任意の3教科」として英語や数学を外すことはできません。
S日程は1回の受験で異なる4学科まで併願できますが、出願先と併願先で受験科目が一致している必要があります。建築学科には生物、建築デザイン学科には国語を使う、といった同日の別組み合わせはできません。建築学部総合を含めて併願を増やす場合も、科目の一致を先に確認します。
A日程は2月5日・6日と、7日・8日を分ける
2027年度A日程の建築学部は、4教科7科目から3教科3科目を選択します。「7科目」は、数学のⅢあり/なし、英語、理科の物理・化学・生物、国語という選択肢を数えたものです。二つの数学、二つ以上の理科の組み合わせは不可です。
| A日程の受験日 | 選べる組み合わせの例 | できない判断 |
|---|---|---|
| 2/5・6 | 数学+英語+理科、数学+英語+国語、数学+理科+国語、英語+理科+国語 | 数学2科目を別教科扱いにする、物理+化学+英語など理科2科目を使う |
| 2/7・8 | 数学+英語+理科 | 国語を使う、国語で数学・英語・理科を置き換える |
つまり、数学を使わない、または英語を使わないA日程の受験は、国語を選べる2月5日・6日で、ほかの必要教科をそろえる場合に検討できます。「A日程は英語が必須」と一括りにするのも、「A日程は全日で数学を外せる」とするのも誤りです。
ただし、教科を一つ外せることと、学習負担が小さくなることは同じではありません。例えば英語・生物・国語でA日程を受ける計画なら、B本学試験型への追加出願には数学が必要です。M日程には生物・国語がありません。後期日程も残すつもりなら、最初から必要教科のつながりを見ておきます。
国語は受験全体では対策が必要ですが、Edurouteの指導対象外です。本記事では科目条件の整理にとどめ、数学・物理・化学・生物・英語の対策を中心に扱います。
数学Ⅲなしで受ける人も、共通問題を軽く見ない
2026年度A日程2月5日の数学原本では、数学Ⅲありは第1〜4問、数学Ⅲなしは第1〜3問と第5問を解答するよう指定されています。Ⅲなしだから全問が別の易しい問題になる、という構造ではありません。
実際に共通部分には、対数・三角関数、空間ベクトル、放物線上の点から作る数列がありました。Ⅲなしの第5問には、三角関数で与えられた係数、二次関数とその積分で作る三次関数、面積や実数解の個数が含まれます。数学Ⅲを避けた分、数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・Cの共通部分を確実に得点できるようにすることが必要です。
英語外部試験利用は、資格と当日の200点を分ける
基準スコアを満たした後は2教科で判定する
英語外部試験利用日程は、対象英語資格の条件を満たすと独自英語試験が免除され、建築学部では数学・理科・国語から2教科2科目、各100点の200点満点で判定します。国語は2月5日・6日のみです。
数学+理科、数学+国語、理科+国語が検討できます。後の二つは国語の実施日に限られます。理科は物理・化学・生物から1科目で、二つの理科を選んで200点にすることはできません。2月7日・8日は数学+理科になります。
外部英語のスコアを独自試験へ100点加点する制度ではありません。 また、資格を満たすだけで合格になる制度でもありません。資格条件を確認した後、当日の2教科で何点取れるかを評価します。
| 対象の英語外部試験 | 2027年度公開案内の基準 |
|---|---|
| 実用英語技能検定・英検S-CBT | CSEスコア1750以上 |
| TOEFL | iBT 38以上、PBT 425以上 |
| TOEIC | L&R 400以上、またはL&R+S&W 575以上 |
| GTEC | 850以上。OFFICIAL SCOREに限る |
| TEAP | R/L/W/Sの4技能で186以上 |
| IELTS | 3.5以上 |
| ケンブリッジ英語検定 | 140以上 |
対象は2025年2月以降に受験したもの。証明書は原本またはコピーの提出が案内されています。試験名称が似ていても、別の形式や別のスコアを自動的に使えるとは限りません。認められる証明書、受験時期、提出方法は2027年度最終要項で確認してください。
A日程と同日に使う場合は、建築学部の例外まで確認する
英語外部試験利用とA日程は同日併願が可能です。ただし、英語以外の選択科目を一致させます。A日程に数学・英語・生物、外部英語利用に数学・化学という組み合わせでは、理科の科目が一致しません。
例えば、外部英語利用を数学Ⅲなし+生物で申し込むなら、A日程を同じ数学+英語+生物とする場合、A日程の英語試験も受験します。「資格があるからA日程の英語も一律に免除」と考えないでください。
一方、建築学部でA日程に英語を選ばない場合の説明も、2027ガイド印刷44ページにあります。例えば2月5日にA日程を数学+生物+国語で受ける計画なら、外部英語利用で使う2教科も建築学部の選択枠と併願条件に沿って届け出ます。ここを他学部の「数学・理科+A英語」の説明だけで済ませないことが大切です。最終要項とWeb出願画面で、双方の判定科目を確認しましょう。
B日程は、本学試験型と共テプラス型へ同時出願できない
本学試験型は英語・数学・理科が必要
B日程の公式説明では、本学試験型と大学入学共通テストプラス型のどちらかに出願します。両方の型へ同時に出願することはできません。 当日の本学試験で使う科目は、両型で同一問題です。
建築学部の本学試験型は、英語100点、数学100点、理科100点の300点。数学はⅢあり/なしから1科目、理科は物理・化学・生物から1科目です。S日程とは異なり、本学試験型で国語を選ぶことはできません。
英語70分、数学90分、理科80分ですが、時間割はS・Aとは異なります。Bは英語10:00〜11:10、数学12:30〜14:00、理科14:40〜16:00です。午前に数学を解くS・Aの練習だけでなく、Bの順番でも一度通して演習しておきます。
共テプラス型は、共テ英語か共テ国語を1教科使う
建築学部の共テプラス型は、本学2教科2科目と共テ1教科1科目で300点です。共テとして利用できるのは英語または国語。共テの数学・理科をBの本学数学・理科の代わりに使う制度ではありません。
| 共テで使う教科 | 組み合わせの例 | 換算・制約 |
|---|---|---|
| 英語 | 共テ英語+本学数学+本学物理 | Rを150点、Lを50点に換算した計200点を、さらに100点満点へ換算 |
| 国語 | 共テ国語+本学英語+本学数学 | 近代以降の文章110点満点を100点満点へ換算 |
| 国語 | 共テ国語+本学英語+本学生物 | 数学を使わない組み合わせの例。生物は本学試験を受験 |
共テ国語を使う場合は、本学英語・数学・理科から異なる2教科を選ぶ形です。共テ英語と共テ国語を同時に使う組み合わせはできません。同じ英語の本学+共テ、二つの数学、二つ以上の理科も不可です。科目表の八つの選択肢だけを見て制約を読み飛ばさず、本学2教科+共テ1教科という型全体の説明を併せて確認します。
自作の換算例として、共テRが80/100、Lが60/100なら、Bに使う英語は80×0.75+60×0.25=75/100です。本学数学68点、物理72点なら合計は215/300になります。R・Lを単純平均して70点にしたり、共テ英語150/200をそのまま300点の計算に入れたりすると誤ります。
共テの近代以降の国語が88/110なら80/100です。本学英語70点、数学68点と組み合わせれば218/300。これらは制度を理解するための架空の得点で、合格最低点や合格可能性の例ではありません。
M日程は2教科だが、生物・国語は使えない
M日程の建築学部は、英語・数学・理科の3教科4科目から2教科2科目を選択し、各100点、200点満点で判定します。数学は数学Ⅲなし、理科は物理または化学です。
英語+数学、英語+物理、英語+化学、数学+物理、数学+化学が検討できます。物理+化学は同じ理科の2科目なので不可。生物・国語はありません。 工学部等のM日程は数学必須ですが、建築学部にその条件を当てはめないでください。
S・Aで生物を使ってきた人が、Mを最後の受験機会として予定するなら、英語+数学で受けられるかを早い段階で判断します。Aを英語+生物+国語だけで準備してきた状態から、3月に急に数学を追加するのは負担が大きくなります。
B・Mの建築学部では、建築学部内の第1志望以外を第2志望として申し込めます。学部総合も選択肢に含まれます。第2志望を付けても検定料は1学科分ですが、志望順位のある制度です。S・Aで複数の出願先の判定を受けることと同じではありません。建築学部と他学部を、B・Mの第1・第2志望で自由に組み合わせられるとも考えないでください。
共テ前期の3教科型・4教科型は、建築学部の数学換算を確認する
数学ⅠAのみを使う場合と、ⅠA+ⅡBCを使う場合がある
共通テスト利用前期の建築学部では、数学は「数学Ⅰ、数学A」+「数学Ⅱ、数学B、数学C」の組み合わせ、または「数学Ⅰ、数学A」のみを判定対象とし、200点満点に換算します。両方の対象を受験した場合は、高い得点を判定に用いると公式ガイドに記載されています。
計算上は、ⅠAをa点、ⅡBCをb点とすると、数学200点枠はmax(a+b, 2a)です。ⅠAだけで出願できる扱いを、工学部の「ⅠAとⅡBCの両方が必須」と混同しないでください。ただし他大学・他学部に必要なⅡBCまで受験しなくてよいと結論付けるのではなく、併願先の指定も確認します。
英語はR100点を150点、L100点を50点に換算し、計200点。数学200点+英語200点が、3教科型・4教科型に共通する必須部分です。
| 型 | 選択部分 | 合計と注意点 |
|---|---|---|
| 前期3教科型 | 理科または国語から1教科・200点 | 数学200+英語200+選択200=600点 |
| 前期4教科型 | 理科・国語・地理歴史/公民・情報から2教科・各100点 | 数学200+英語200+選択100+選択100=600点 |
前期の理科は物理・化学・生物・地学が対象です。独自試験で生物を使えることと、共テ前期に基礎2分野の科目も使えることは同じではありません。2027前期科目表の理科欄は、この4科目を指定しています。
国語は近代以降の文章110点を100点に換算します。3教科型では、さらに200点枠へ換算。4教科型の地理歴史/公民は公式の指定科目から1教科枠として扱い、歴史と公民を二つの選択教科として足すものではありません。情報は情報Ⅰです。
選択枠で複数を受験した場合は高得点を使いますが、理科、地理歴史/公民は第1解答科目の得点を用います。「二つ受けて後から高い理科を選ぶ」という扱いではありません。
自作例:4教科型を追加しても、必ず得点が上がるわけではない
制度の違いを確認するため、ⅠA76点、ⅡBC68点、R80点、L60点、理科第1解答70点、近代以降の国語88/110、情報Ⅰ84点という架空の成績を考えます。
数学は76+68=144と76×2=152を比較し、152/200。英語は80×1.5+60×0.5=150/200。国語は88×100/110=80/100です。
前期3教科型では理科140/200と国語160/200を比較して国語を使い、152+150+160=462/600となります。前期4教科型は選択の84、80、70点から高い2教科を使い、152+150+84+80=466/600です。
ここでは差は4点ですが、もし情報Ⅰが60点なら4教科型は国語80点+理科70点で452/600。3教科型の462点より10点低くなります。どちらも600点満点であっても、重く扱われる得点が違います。追加する型は、本人の成績を大学の換算方法へ入れて比較しましょう。型ごとの合格基準や受験者集団は別なので、換算点が高い型ほど合格しやすいと断定することもできません。
前期は同一学科の3教科型・4教科型の両方へ出願できます。出願数と検定料の数え方も併せて確認してください。共テ前期は1月15日が出願期間の最終日であり、共テの自己採点を見てから出願する前提の計画にはできません。
共テ後期は、数学2科目を別々の2教科として使えない
共通テスト利用後期の建築学部は、英語または数学を含む3教科3科目、各200点の600点満点です。前期とは数学の扱いが変わります。
数学はⅠAまたはⅡBCを対象とし、いずれか1科目を200点へ換算します。ⅠAとⅡBCの組み合わせを二つの判定教科とすることはできません。 前期の「ⅠA+ⅡBCで数学200点」とも違います。
英語は前期同様、R150点+L50点。理科・国語・地理歴史/公民・情報の対象科目からも選択します。理科には物理・化学・生物・地学に加え、基礎2出題範囲の科目も含まれます。国語は近代以降の文章を100点へ換算したうえで、200点枠に換算。情報Ⅰも200点枠です。
3教科より多く受験していると高得点が採用されますが、数学または英語を含む条件、教科の重複、第1解答の指定を満たすことが前提です。理科と地理歴史/公民は第1解答科目を用います。
先ほどの架空の成績なら、情報Ⅰ168点、国語160点、数学ⅠA152点、英語150点、理科140点です。英語または数学を含む条件を満たす高い3教科は、情報・国語・数学で480/600。ⅡBC136点をさらに加えたり、数学を含まない情報・国語・理科だけにしたりしないよう確認します。
後期は試験科目が同一の学部学科間で第3志望まで申し込み可能です。建築学部内でも学科指定や学部総合を含めて志望順位を考えられます。第3志望まで申し込んでも検定料は1学科分15,000円。志望順位を付けるので、合格後に進学する意思のない学科を安易に追加しないことが大切です。
2027年度の募集人員と、出願・手続の日程
学科別の枠と学部全体の枠を区別する
2027年度の公開案内では、S・A・共テ前期は次のように募集枠が掲載されています。共テ前期の数は、3教科型・4教科型それぞれに同じ人数を上乗せして数えるものではありません。
| 学科・募集枠 | S日程 | A日程 | 共テ前期 |
|---|---|---|---|
| まちづくり学科 | 7人 | 14人 | 18人 |
| 建築学科 | 20人 | 39人 | 38人 |
| 建築デザイン学科 | 16人 | 30人 | 29人 |
| 建築学部総合 | 8人 | 14人 | 17人 |
英語外部試験利用は建築学部全体で5人、Bは全体で15人、Mは全体で5人、共テ後期は全体で10人です。表の結合セルを誤読し、Bで各学科15人ずつ募集するとしないでください。2026年度Bの募集は学部全体20人でしたが、2027年度公開案内は15人です。 過去の結果表の募集人員を、そのまま次年度の募集人数に使わないようにします。
出願期間・試験・合格発表を一枚の予定表にする
以下はすべて2027年の日付です。発表は公式案内で10:00とされています。共テ利用に本学の個別学力試験はありません。
| 方式 | Web出願期間 | 本学試験日/合格発表日 |
|---|---|---|
| S | 1/6〜1/20 | 試験1/28/発表2/3 |
| A・英語外部 | 1/6〜1/25 | 試験2/5〜2/8の選択日/発表2/12 |
| B | 2/1〜2/16 | 試験2/22/発表2/26 |
| M | 2/17〜3/2 | 試験3/8/発表3/18 |
| 共テ前期 | 1/6〜1/15 | 本学試験なし/発表2/12 |
| 共テ後期 | 2/17〜3/9 | 本学試験なし/発表3/18 |
Sの出願締切後にAの科目選択を考え直すのではなく、12月中に受験科目と出願先を一覧にします。BはA等の合格発表後に出願できますが、Mの出願開始はB発表前です。最終締切と結果発表を並べ、追加出願の判断日を家族で決めておきます。
Web登録、検定料支払い、必要書類の送付は別の作業です。期間の表だけで、最終日の受付時刻や郵送の消印・必着条件を判断しないでください。最終要項公開後に、締切を作業ごとに書き分けます。
合格後の入金と書類にも別の締切がある
S・A・英語外部・共テ前期の入学金納入期限は2月20日、学費等納入と入学手続書類は3月11日。Bは入学金3月5日、学費等・書類3月11日。M・共テ後期は書類3月23日、入学金・学費等3月25日です。
公開ページでは、前期等の3月11日は消印・収納印有効、M・共テ後期の書類3月23日は消印有効、納入3月25日は収納印有効と案内されています。銀行の営業時間、学校への調査書依頼、郵便の準備を考え、締切当日に初めて作業しないようにします。
国公立大学を併願し、合格発表日が3月12日〜24日という条件を満たす人は、学費等振込を3月25日まで延納する申請が案内されています。入学金の期限まで自動で延びる制度ではありません。申請の方法と対象費用は2027年度最終要項で確認してください。
会場はAの前半2日と後半2日で異なる
A・英語外部は2月5日・6日が新宿キャンパスを含む全国17会場、2月7日・8日は新宿キャンパス。Sは新宿・八王子を含む全国11会場、Bは新宿を含む全国7会場、Mは新宿です。収容定員を超えた場合の振替注記もあります。
国語を使うためにA前半を選ぶ人は、同時に地方会場の選択も確認できます。会場名、交通手段、集合時刻は受験票で確認し、大学のキャンパス紹介だけで受験会場を決めないでください。
検定料と奨学金は、条件付きの制度として計画する
日数・判定数・別日程を分けて数える
公式の検定料割引では、Sは1学科33,000円、同日追加1学科につき10,000円で、2学科43,000円、3学科53,000円、4学科63,000円です。
A・英語外部は初日1学科33,000円、追加日1学科は16,500円、同日追加は1学科につき10,000円。一般選抜の種別間割引では、別種別の基本検定料が16,500円になります。同日Aと英語外部の両判定へ出す場合は、資格があるから追加判定も無料、と計算しないでください。
自作の計算例として、Sで建築学部3学科+学部総合の4出願、Aの2日間にそれぞれ1学科だけ追加し、種別間・複数日割引の条件を満たす場合、63,000+16,500+16,500=96,000円です。Bを1学科分追加し別種別の半額が適用されれば、合計112,500円。これは検定料だけで、交通・宿泊・振込等の手数料は含みません。
共テ前期は1出願15,000円、2出願25,000円、3出願35,000円、4出願45,000円、5出願以上は追加無料とされています。例えば同じ学科の3教科型と4教科型へ出すときは、その判定数も確認します。共テ後期は第3志望まで15,000円で、一般選抜の種別間半額を自動的に当てはめて7,500円としないでください。
SとA・英語外部で同一学科へ出願し、Sでその学科に合格して入学手続を完了した場合の、同一学科分の返還制度もあります。返還は入学後です。別学科や入学しないケースにも使えると考えて、当初の予算から差し引かないようにします。
奨学金を前提に、合格後の資金を不足させない
奨学金制度では、S日程の成績優秀者に入学時100万円の給付、A日程・共テ前期の成績優秀者に年間50万円の授業料減免が案内されています。後者は最大4年間で、2年次以降は各学科の成績上位30%以内などの継続条件があります。
奨学金の採用と一般の合格は同じではなく、全合格者が対象でもありません。公表された採用実績を建築学部だけの人数に置き換えたり、採用を見込んで入学時の資金を用意しなかったりしないようにします。家族の予算表では、採用されない場合に必要な金額を先に計算しておくと、結果発表後に判断しやすくなります。
2026年度の入試結果は、人数と公表範囲を読む
次は2026年度の大学公式結果です。2027年度の募集人数ではありません。SとAについて、学科指定と学部総合を分けて示します。
| 学科・募集枠 | S志願 | S合格 | A志願 | A合格 |
|---|---|---|---|---|
| まちづくり学科 | 199 | 20 | 348 | 29 |
| 建築学科 | 465 | 54 | 814 | 79 |
| 建築デザイン学科 | 336 | 30 | 705 | 57 |
| 建築学部総合 | 172 | 17 | 347 | 29 |
英語外部試験利用は建築学部合計で志願756人・合格34人、Bは志願262人・合格20人、Mは志願134人・合格5人です。これらは学部単位の結合セルであり、各学科に同じ人数を割り当てたり、学部総合だけの人数としたりできません。
公式結果PDFには、この表の受験者数は掲載されていません。学科別合格最低点もありません。志願者数÷合格者数を「受験者数÷合格者数」の実質倍率や本人の合格確率に置き換えないことが大切です。複数学科・複数日の出願を含む人数を、実人数や「何人に1人が受かる確率」と読み替えるのも避けます。
結果から考えられるのは、出願先や日程によって志願・合格の規模が異なることです。問題難易度、受験者の学力、欠席、科目別の得点分布まで、この人数表から分かるわけではありません。Mだけを最後の救済機会として頼るのではなく、S・Aを含む準備可能な機会を前もって検討するための資料として使います。
公式過去問を読む範囲と、そこから作る学習課題
本記事の具体的な問題分析は、大学公式の2026年度A日程2月5日の数学・物理・化学・生物の原本に基づきます。数学は印刷26〜27ページ、物理は29〜31ページ、化学は32〜33ページ、生物は34〜36ページを確認しました。全日程の全問題を確認した、あるいは2027年度の出題を予測できるという意味ではありません。
| 科目 | 今回の原本で確認した内容 | 対策に移す課題 |
|---|---|---|
| 数学 | 対数・三角、空間ベクトル、放物線と数列、Ⅲなしの二次・三次関数と面積等 | 共通問題の得点を固め、場合分けと積分の符号を整理する |
| 物理 | 基礎小問、動く台と小物体、気体の微小変化、充電等 | 系を決め、固定/動く条件と近似を式に反映する |
| 化学 | 炭酸ナトリウムの製法、電解、芳香族構造推定、天然・半合成高分子 | 反応の順序、物質量、構造と官能基をつなぐ |
| 生物 | 細胞構造、転写・翻訳、免疫、眼と視覚 | 用語を過程と結び付け、指定語句で因果関係を説明する |
| 英語 | Webでは著作権等のため問題原文非掲載 | 一般選抜向け公式解説を参考に、語彙・文法・読解・記述を準備する |
大学公式の「入試問題の傾向と対策」には、一般選抜と別区分の基礎学力調査の説明があります。基礎学力調査の作文語数などを、そのまま一般選抜英語の要件として使わないでください。英語・国語のWeb非掲載部分は、実際に入手した過去問題集等で確認します。
次の具体例は、原本から考えた学習課題を理解するために編集部が作成したものです。大学の問題・解答の転載ではなく、自作例として読み、点数や解答時間を大学の採点基準と同一視しないでください。
数学対策:Ⅲなしでも、関数・数列・空間をつなげて解く
問題に書かれた定義を、使える式へ変える
2026年2月5日のⅢなし第5問は、二次関数を積分して三次関数を作り、面積や実数解の個数を考える問題でした。単に積分公式を覚えるだけでなく、導関数との関係を見つけ、増減表と交点へつなげる必要があります。
共通の第3問では、放物線上の点と直線の交点から数列が定義されています。最初から漸化式が与えられる問題だけでなく、接線・垂線の式を作り、交点の座標を次の項として表す練習が必要です。苦手なら、数列の公式を増やす前に、二次関数の接線と二次方程式の解の関係へ戻ります。
空間ベクトルも、図の見た目だけで判断しないことが重要です。直線上の点、平面上の点、垂直条件のうち何を満たす必要があるかを整理し、位置ベクトルと内積で書きます。空間図形が苦手な人は、式を作る前に「求める点が動ける場所」を一文で説明するところから始めます。
自作例1:積分で作った関数から、実数解の個数を判断する
f(x)=x²−1、g(x)=∫₀ˣ f(t)dtとします。方程式g(x)=kが異なる3個の実数解をもつkの範囲を求めます。
まず積分すると、g(x)=x³/3−x。導関数はg′(x)=x²−1=(x−1)(x+1)なので、x<−1では増加、−1<x<1では減少、x>1では増加です。
g(−1)=2/3、g(1)=−2/3。したがって水平線y=kが三つの区間それぞれでグラフと交わるのは、−2/3<k<2/3です。端点を含めると極値の点で接し、異なる3個にはならないため、不等号は厳密にします。
ここで学びたいのは、積分の定義からgを求め、導関数fを使って増減を決め、極値から交点数を判断する流れです。「三次方程式だから解の公式が必要」と考え、不要な計算を始めないようにします。
同じfとx軸が−1≦x≦1で囲む面積は、∫₋₁¹(1−x²)dx=4/3です。∫₋₁¹ f(x)dxは−4/3ですが、面積は負になりません。関数の定積分と面積を区別できているかの確認にも使えます。
自作例2:空間の最短距離は、条件を満たす点で考える
点P(x, y, z)が平面x+y+z=3上を動くとき、原点OからPまでの距離の最小値を考えます。
条件から、(x−1)²+(y−1)²+(z−1)²=x²+y²+z²−3です。左辺は0以上なので、OP²=x²+y²+z²≧3。等号はx=y=z=1で成立し、その点は平面の条件も満たします。したがって最小距離は√3です。
最後に等号の点を確かめるところまでが解答です。下限を求めただけでは、その距離を実際に取れることを示していません。平面に加えて線分・三角形の内部などの制約がある場合は、垂足がその範囲に入るかも確認します。
数学Ⅲを選ぶ場合は、共通問題とⅢの演習を分ける
数学Ⅲありの第4問には、対数を含む関数の微分積分、パラメータ、極値の条件がありました。積・合成関数の微分、部分積分、増減と定義域を一体で練習します。数学Ⅲを学んでいる人も、共通第1〜3問の対数・三角・ベクトル・数列を飛ばして、Ⅲだけに時間を割かないようにします。
数学Cは、Ⅲなしを選ぶ人にも残ります。平面上の曲線と複素数平面は、「今年確認したAの一日に出ていないから不要」と除外しないでください。出題範囲は公式の指定、練習の優先順は本人の弱点と複数年度の問題から決めます。
90分の練習では、最初に指定された解答問題を確認し、着手順を決めます。解いた後は「解法を知らなかった」「定義から式を作れなかった」「場合分けを落とした」「計算・解答欄を誤った」に分類してください。同じ失点でも、戻るべき教材は違います。
物理対策:動く台では、保存則の対象を決める
台が固定されている場合と動く場合を分ける
2026年2月5日の力学では、滑らかな斜面をもつ台と、その上の小物体、斜面に沿うゴムひもが扱われました。台を床に固定した場合と固定しない場合で、運動の条件が変わります。台が動くのに、台が固定されたときの小物体の速さや運動方程式をそのまま使うと誤ります。
整理の順は、①どの物体を対象とするか、②どの方向の外力があるか、③速度は床に対してか台に対してか、④ゴムひもが伸びているか緩んでいるか、です。ゴムひもはばねと違い、緩んだ領域で物体を押す力を出さない条件にも注意します。
自作例:台に対する速さと、床に対する速さを区別する
滑らかな水平床上の台の質量を3.0kg、小物体を1.0kgとします。系は最初静止し、水平方向の外力がありません。内部の仕組みにより、小物体が台に対して右向きに4.0m/sとなった瞬間を考えます。床に対する小物体の速度をv、台の速度をVとし、右向きを正にします。
水平方向の運動量保存から、1.0v+3.0V=0。相対速度の条件はv−V=4.0です。これを連立すると、V=−1.0m/s、v=3.0m/s。台は左へ、小物体は右へ動きます。
小物体の速度を「台に対して4.0だから床に対しても4.0」とすると、運動量保存と両立しません。先に速度の基準をそろえることが必要です。
この瞬間の二物体の運動エネルギー合計は、(1/2)×1.0×3.0²+(1/2)×3.0×1.0²=6.0J。内部で放出したエネルギーがすべて運動エネルギーになった理想化なら6.0Jですが、最初静止だから運動エネルギーもずっと0、とはなりません。運動量保存と運動エネルギー保存は別の条件です。
力学だけでなく、熱・波・電磁気・原子の基礎を残す
大学公式の一般選抜向け解説は、基礎小問と応用問題、式の意味、分析、計算過程を重視しています。今回確認した一日の力学だけに絞るのではなく、熱の状態変化、波の条件、回路、原子の用語・計算も復習します。
気体の微小変化では、問題文が二次の微小量を無視するなどの近似を指定することがあります。充電でも、短い区間での電流の扱いなど、問題内の条件を優先します。覚えている完成形の公式に当てはめる前に、与えられた近似でどこまで式を変形できるかを判断する練習をしましょう。
80分の演習後は、各大問について「図に力と正方向を書けたか」「立式に使った法則を言えるか」「相対量・単位・近似を取り違えなかったか」を点検します。正解した問題も、この三つを説明できなければ別条件で解き直します。
化学対策:反応の順序と、構造推定の条件を整理する
一つの反応だけでなく、前後の物質まで追う
2026年2月5日の化学は、炭酸ナトリウムの工業的製法、電気分解、芳香族化合物の構造推定、天然・半合成高分子を含んでいました。用語の暗記だけではなく、製法の図で原料・中間体・再利用を結び付けたり、酸化後に酸を加える操作を区別したりする力が必要です。
構造推定では、物質A〜Cを一度に想像するのではなく、加水分解後に何が生じるか、酸・塩基に溶けるか、酸化で何になるか、炭素数・官能基の条件は何かを表に整理します。条件を一つ満たす構造を見つけても、残りの条件と矛盾するなら採用できません。
自作例:加水分解と酸化の二段階で、エステルを特定する
芳香族エステルXの分子式はC₉H₁₀O₂。酸性条件で加水分解すると、炭酸水素ナトリウム水溶液と反応して気体を生じる物質Aと、アルコールBが得られました。Bを適切に酸化するとアセトアルデヒドになるとします。Xの構造を考えます。
Bは酸化でアセトアルデヒドになるので、エタノールC₂H₆Oと判断できます。Xに水1分子が加わってAとBになるので、元素数を差し引くとAの分子式はC₇H₆O₂。芳香族で炭酸水素ナトリウムと反応する酸という条件から、安息香酸C₆H₅COOHです。
したがってXは安息香酸エチルC₆H₅COOCH₂CH₃。加水分解は、C₆H₅COOCH₂CH₃+H₂O → C₆H₅COOH+C₂H₅OHと表せます。
同じ分子式だけでは構造は決まりません。酸化条件からBを決め、加水分解の水も含めて元素数を確かめ、Aの性質に戻る順番が大切です。例えば酢酸ベンジルもC₉H₁₀O₂ですが、加水分解後のアルコールはベンジルアルコールであり、今回の酸化条件とは合いません。
Aが0.0100mol得られ、炭酸水素ナトリウムと完全に反応すると、CO₂も0.0100mol。気体を0℃・1.013×10⁵Paで扱い、モル体積を22.4L/molとする理想化なら、体積は0.224L=224mLです。分子式・構造式・物質量・体積の四つを同じノート上で対応させます。
無機・高分子でも、反応式と物質量を省略しない
工業的製法は、試薬名の順番だけでなく、化学反応式、反応の条件、再利用される物質を整理します。電解は電子の物質量と各半反応式、天然高分子は構成単位と結合の関係を復習します。高分子の加水分解では水が加わるため、原料の質量と生成物の質量が同じとは限りません。
80分の演習では、語句・構造式・説明・計算過程の要求を読み分けます。計算で答えが一致していても、反応式を作らずに数値を当てた場合は、条件を変えた問題で崩れやすくなります。「何molの何が、何molの何に変わるか」を一行書く習慣を付けましょう。
生物対策:名称を覚えるだけでなく、過程を説明する
生物を使える日程と、使えない日程を先に分ける
建築学部では、S・A・英語外部・Bの理科選択に生物があります。Mにはありません。共テ前期・後期でも対象科目の範囲が違うため、独自試験の生物と同じ条件だと考えないようにします。
2026年2月5日の生物には、細胞小器官、転写・翻訳、免疫、眼と視覚が含まれていました。語句の空欄を埋めるだけでなく、指定語句を用いた説明や、誤解しやすい過程を正しく区別する設問がありました。「生物なら計算や記述が少ない」として選ぶのではなく、80分で知識を使い、説明できるかを試して判断します。
自作例1:転写・翻訳は、鎖の向きと終止を確認する
真核生物で、成熟mRNAのある翻訳領域の塩基配列が、5′-AUG GCU UUU UGA-3′であるとします。AUGを開始として、この順番に翻訳する場合、AUGはメチオニン、GCUはアラニン、UUUはフェニルアラニン、UGAは終止コドンです。したがって、この例で合成されるペプチドのアミノ酸は3個で、UGAに対応するアミノ酸を数えて4個にはしません。
対応するDNAの鋳型鎖は、3′-TAC CGA AAA ACT-5′。コード鎖は5′-ATG GCT TTT TGA-3′です。鋳型鎖はmRNAと相補的、コード鎖はmRNAのUをTに置き換えた配列として対応します。鎖の向きを明記しないと、配列を逆向きに書く誤りが起きます。
この短い配列は仕組みを学ぶための自作例で、大学の問題の配列でも、実在する遺伝子の提示でもありません。また、イントロンを除いた成熟mRNAの翻訳領域だけを扱うと設定しているため、元のDNA全体の長さをここから推定することはできません。
自作例2:免疫の説明は「誰が、何を、どうするか」をつなぐ
「B細胞」「抗体」「記憶細胞」を使って、同じ病原体への再度の感染で反応が速くなる理由を説明する練習を考えます。
説明例は、「初回の免疫応答で一部のB細胞が記憶細胞として残り、同じ抗原への再接触時には速やかに増殖・分化するため、抗体を産生する細胞が早く増え、抗体がより速く多くつくられる」です。用語を三つ並べるだけでなく、初回の記憶、再接触、細胞の増加、抗体産生の順につなげます。
ただし、すべての病原体に永久に感染しなくなると断定する説明ではありません。免疫のしくみの問題では、自然免疫・獲得免疫、細胞性免疫・体液性免疫、自己・非自己の区別も確認します。今回の原本にある眼の説明でも、光の受容、細胞の変化、神経への伝達を順に追う姿勢が共通します。
記述を自己採点するときは、因果と指定語句を分けて点検する
解答を教科書の文章と比べるだけでなく、設問が指定した語句を使ったか、主語が正しいか、順序・因果が逆になっていないかを確認します。語句は合っていても、「抗体がB細胞をつくる」のように因果を逆に書けば説明は成立しません。
学習順は、教科書の図を見て過程を説明する、図を閉じて自分で模式図を書く、指定語句で短く説明する、時間内に過去問を解く、です。遺伝情報や免疫に限らず、代謝・恒常性・植物・生態・進化にも広げます。今回読んだ一日の分野だけに絞るのではなく、生物基礎・生物の公式範囲全体を確認します。
英語対策:一般選抜の読解と、外部資格の準備を分ける
原文を直接確認した部分と、公式解説を参考にする部分を区別する
大学公式の一般選抜向け説明は、語彙・文法・語法、読解、記述等を含む英語力を重視しています。今回のWeb公開過去問では英語の原文は非掲載のため、「2026年2月5日の英文を読んでテーマや語数を分析した」とはしていません。
英語外部試験利用を使う人も、A同日併願で英語を選ぶ場合やB本学・Mで英語を使う場合には、独自試験の準備が必要です。外部資格は取得時期と証明書を確認し、独自英語は70分での読解・記述の仕上がりを別に確認します。
自作英文:建築の話題でも、主張の範囲を読み落とさない
次は読解練習用の自作英文です。大学の英文の転載ではありません。
Researchers compared two rooms of the same size. During the test, the windows stayed closed and the heaters were set to the same temperature. The room with improved insulation used 80 units of energy, while the other used 100. This result suggests that better insulation can reduce energy use under these conditions. It does not show that every building will achieve the same reduction.
確認したいのは、①比較の条件、②数値の違い、③結論の適用範囲です。同じ大きさの二室、窓を閉める、暖房の設定温度を同じにする、という条件が示されています。100に対して80なので、消費は20単位少なく、基準の100から20%減です。80を分母にして25%減としないようにします。
“under these conditions”は結論の条件を限定し、最後の文はすべての建物で同じ削減になるとは示していないと述べています。「断熱改良でどの建物でも必ず20%減る」は本文より強い主張です。“the other”の指す比較対象や、“suggests”と“show”の違いにも注意します。
解答を書く練習では、「改良した断熱の部屋は、今回の同じ設定条件で比較対象よりエネルギー消費が20%少なかった」と、対象・条件・数値を残してまとめます。話題を知っているからといって、本文にない建築知識で答えを補わないことが大切です。
70分の演習を、読み直しの質へつなげる
時間を計った後は、単語を調べて訳して終わりにせず、根拠がどの文にあるか、比較の基準を落としていないか、限定や否定を読み違えていないかを確認します。文法問題は、正しい選択肢の理由と、誤りの理由を別に説明します。
復習は「語彙不足」「構文を取れない」「指示語・論理を追えない」「記述の根拠不足」「時間不足」に分類してください。語彙を増やすだけで解決する失点と、段落のつながりを読む練習が必要な失点を分けると、限られた時間を使いやすくなります。
科目選択は、点数・併願・入学後の三つで決める
「建築だから物理一択」「国語を使えば楽」「数学Ⅲなしなら簡単」と決めず、本人の過去問の結果と併願先の条件を並べて比較します。入試に使える科目と、入学後に学ぶ内容は別ですが、建築の技術に関心がある人は数学・物理の基礎を学ぶ意味も考えておきます。
| 受験生の状況例 | 検討する軸 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 数学・物理・英語を準備している | S・A・Bを同じ3教科でつなぐ | Ⅲあり/なし、他学部併願の科目一致 |
| 数学Ⅲ未履修で、生物が得意 | S・A・外部英語・Bの生物選択 | 数学Cの範囲、Mに生物がない点 |
| 英語・生物・国語を中心に学習 | A2/5・6の組み合わせを検討 | S・B本学とは条件が違い、Mも同じ2教科では受けられない |
| 外部英語資格があり数学・理科が安定 | 外部英語利用とA同日併願 | Aで英語を選ぶ場合の受験、追加判定の費用 |
| 共テで国語・情報の得点が高い | 前期3/4教科型、後期の換算を比較 | 前期必須の数学・英語、後期の英または数の条件 |
表は進路を考えるための架空の状況です。合格を保証する推奨や、特定教科で受ける学生像を決めつけるものではありません。科目変更を検討するときは、変更後の教科の完成度だけでなく、失う受験機会も数えましょう。
工学部等も併願したい人は、工学院大学工学部の一般選抜対策で数学Ⅲ・理科の条件を確認できます。建築学部の生物・国語の選択を、そのまま工学部へ持ち込めません。
他の四工大の建築系を比較するときは、芝浦工業大学建築学部、東京都市大学建築都市デザイン学部も参照してください。名称だけで同じ科目・出願条件と判断せず、試験日と科目の一致、通学、学ぶ分野、合格後の手続まで並べます。
学習計画は、出願前に科目を固定してから逆算する
高1・高2:履修と志望を早めに結び付ける
数学Ⅲを履修するか、理科を何にするかは、工学院大学だけでなく併願大学の指定も見て判断します。建築学部にⅢなしの選択肢があることは、ほかの建築系でもⅢなしで受けられるという意味ではありません。
数学は関数・図形・確率・数列・ベクトルを、理科は現象や過程を説明できるところまで固めます。英語は単語と文法を継続し、長文で指示語・比較・限定を追う習慣を付けます。外部英語利用を考えるなら、対象の受験形式・期限を確認して受験機会を計画します。
高3の前半〜夏:一度解いて、課題を測る
志望科目が決まったら、公式問題を一度解き、知識がない箇所と時間内に使えない箇所を分けます。点数を見て別教科へすぐ変更するのではなく、数週間の復習で改善する失点かを確かめます。
例えば数学で空間の立式に時間がかかるなら、内積と直線・平面の式に戻る。物理で台に対する速度を床の速度と混同するなら、相対速度の一行を毎問書く。生物で用語は合うのに説明できないなら、図から短い因果文を書く。課題を具体的な作業へ変えることが大切です。
秋〜12月:複数日程を使って、同じ弱点が直ったか確かめる
A日程の別日、S、必要に応じてB・Mを使って演習します。年度・日付・科目範囲・解答する問題番号をノートに残し、数学Ⅲなしの練習なのにⅢありの指定問題を解いていた、という取り違えを防ぎます。
復習の記録には、失点原因、戻った教材、再演習日、再度同じ誤りが出たかを書きます。一週間後に解けたことは、その問題の記憶かもしれません。別の数字・別の条件の問題でも説明できるかを確かめてから、改善と判断します。
出願前に、S・A・外部英語・B・M・共テの各行へ、使う教科、数学の範囲、理科の科目、学科・募集枠、料金を記入してください。未確認欄を残したまま申し込むのを防げます。
1月〜3月:共テ換算と追加出願を分けて判断する
共テ前期は自己採点前に出願する日程です。共テ後に使うBプラスや共テ後期とは、判断の時期が違います。自己採点後はR・L、近代以降の国語、数学の採用方法を大学換算に直し、元の総点だけを見て判断しないようにします。
B・Mの追加では、すでに準備した教科で受けられるか、試験日が他大学と衝突しないか、合格後の納入まで対応できるかを確認します。前期の結果に気持ちが左右されても、予定していなかった教科を短期間で仕上げる前提にはしないようにします。
保護者と受験生が出願前にそろえる確認事項
保護者は勉強内容をすべて判断するより、提出物と費用、締切を本人と一緒に整理すると支援しやすくなります。次の項目は、2027年度最終要項が出た後に再確認する一覧としても使えます。
- 3学科と建築学部総合のどこに出願するか、合格後に進学する意思があるか。
- 方式と日付ごとの必須教科、数学Ⅲあり/なし、理科の選択、国語の実施日を記入したか。
- 外部英語の受験時期、試験の種類、基準スコア、証明書の提出条件を満たすか。
- A同日併願、Bプラス、共テの組み合わせと換算を、それぞれ別に確認したか。
- Web登録・支払・書類送付の時刻と締切を、最終要項で確認したか。
- 検定料、交通・宿泊、入学金、学費等を、奨学金や返還を見込まない金額でも準備できるか。
- 入学後の1・2年次八王子と3年次以降の通学・住居を考えたか。
学習相談を受けるときは、解いた年度・日程、数学の範囲、答案、時間、失点分類があると、課題を具体的に話せます。Edurouteの高校生・既卒生向け指導は数学・物理・化学・生物・英語です。国語・社会・地歴公民の詳細指導を提供するものとして、この一般選抜記事を読み替えないでください。
よくある質問
建築学部総合は総合型選抜のことですか?
違います。建築学部総合は、入学時に学科を定めず、3年次からの学科を選択する募集枠です。本記事で扱う一般選抜にも募集があります。総合型選抜という選抜区分と区別してください。
数学Ⅲなし、または数学なしでも受けられますか?
数学ⅢなしはS・A・英語外部・Bで選べ、Mの数学もⅢなしです。ただし数学Cの曲線・複素数平面は範囲に含まれます。数学自体を使わない組み合わせはA2/5・6、英語外部の国語実施日、Bプラスで共テ国語を用いる構成、Mの英語+物理/化学等にあります。Sや共テ前期では数学を外せません。後期も英語または数学を含む必要があります。
生物だけを理科として準備して、最後まで受けられますか?
S・A・英語外部・Bの理科選択に生物はありますが、Mにはありません。Mまで受けるなら英語+数学など別の2教科構成を準備できるか確認します。各方式の教科条件を満たす必要があるため、生物だけで他の必須教科を補えるわけではありません。
英検等の資格があれば、A日程の英語も免除ですか?
英語外部試験利用の資格とA日程の独自英語は別です。同日併願でAに英語を選ぶ場合は受験が必要です。建築学部のAで英語を選ばない構成は国語実施日に限り検討できるので、2027ガイド印刷44ページの併願条件と最終要項を確認してください。
共テ前期・後期は数学ⅠAとⅡBCを足すのですか?
前期建築学部はⅠA+ⅡBCまたはⅠAのみを200点へ換算し、両方を受験した場合は高得点を採用します。後期はⅠAまたはⅡBCのいずれか1科目を200点へ換算し、両者の組み合わせを2教科として使えません。工学部等とは条件が違います。
倍率が高い方式は、問題も難しいのですか?
志願者・合格者の人数比だけでは問題難易度は判断できません。受験者数・最低点の公表範囲も違うため、実際の過去問を時間内に解き、本人の教科ごとの課題を見て計画します。
このページを見て、そのまま2027年度に出願できますか?
出願時は大学の最新募集要項を確認してください。2026年10月11日時点では最終一般選抜要項の公開前であり、この記事は2027公開ガイド・方式別ページに基づく準備用の整理です。最終要項公開後、書類・科目・受付時刻・手続条件を再照合します。
参考資料
確認日:2026年10月11日。制度・日程・募集人員は2027年度公開資料、過去問・結果は2026年度として区別しています。大学公式を最優先し、補助資料の掲載年度と表記の違いを照合しました。出願・納入・履修の判断は最新の大学案内で最終確認してください。
大学公式:学科・一般選抜・出願条件
- 建築学部、まちづくり学科、建築学科、建築デザイン学科:学ぶ領域、共通基礎、通学。学科ページのカリキュラムは2026年度掲載であり、2027年度履修の確定資料としない。
- 学部総合入試について:学科指定との学び方、3年次の学科選択、希望調査。
- 2027年度入試ガイドPDF:印刷8〜9ページの費用等、11・13・15・18・19・21・24・25・27ページの科目表、44ページの併願条件、47〜50ページの一般選抜向け解説。PDF上のページは印刷番号に2を加える。
- S日程、A日程、英語外部試験利用、B日程、M日程:2027年度の教科・科目、出願・試験・手続、資格、志望制。
- 共テ利用前期、共テ利用後期:2027年度の判定教科、換算、第1解答、志望順位。
- 募集要項・出願書類、入試カレンダー:最終2027一般選抜要項の公開状況と日程。確認時点は10月中旬公開予定で、一般要項は昨年度参考。
- 入学検定料割引、奨学金制度:出願数・日数・種別の料金、返還、給付・減免と継続条件。
大学公式:2026年度の問題と結果
- 入試問題の傾向と対策・公開過去問、2026年度A日程問題PDF:今回の具体的分析は2月5日の数学26〜27、物理29〜31、化学32〜33、生物34〜36ページ。原本を画像で確認し、大学問題の全文転載をせず学習課題を説明。英語・国語のWeb非掲載部分を直接分析したとはしていない。
- 過去の入試状況、2026・2025年度結果PDF:2026年度S・Aの4募集枠、英語外部・B・Mの学部合算値。受験者数・学科別最低点を補っていない。
補助資料・競合記事
- 旺文社パスナビ・建築学部の科目:確認時点の2026年度掲載を補助照合。2027年度の募集人数や数学Cの範囲は大学最新資料を優先。
- 河合塾Kei-Net・入試科目、工学院大学・物理の入試対策情報:2027科目の補助照合、2026問題の学習観点。今回の原本で確かめた範囲を区別。
- 鬼管理・建築学部の科目別対策、鬼管理・建築学部の人数・日程比較、じゅけラボ・工学院大学対策:読者が知りたい科目選択・学科比較・学習計画の観点を比較。旧課程の範囲表記、全方式に数学・英語必須と読める説明、人数比の扱いは大学の2027資料と公表範囲を確認し、本記事へそのまま転用していない。
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