高校受験
高校受験の勉強は何から始める?中3の年間スケジュールと数学・理科・英語の進め方
高校受験の勉強を何から始めればよいか迷う中学生向けに、志望校確認、現在地の把握、基礎復習、数学・理科・英語の優先順位、過去問までの進め方を時期別に解説します。
高校受験を意識し始めると、「まず何を勉強すればよいのか」「中1・中2の復習から全部やり直すべきか」「過去問はいつ始めればよいのか」と迷うことがあります。
高校受験では、ただ勉強時間を増やすより、志望校までに必要なことを分解し、今の自分に足りないものから順番に埋めることが重要です。
また、入試制度や内申の扱い、試験科目、配点は都道府県・学校・入試方式によって異なります。受験勉強を始めるときは、インターネット上の一般論だけで判断せず、学校の進路指導や教育委員会・高校の公式情報も確認してください。
この記事では、中学3年生を中心に、高校受験全体の進め方を確認しつつ、Edurouteの指導対象である数学・理科・英語を中心に、どの順番で勉強を進めるかを整理します。
最初にやるのは「参考書選び」ではなく3つの確認
新しい問題集を買う前に、まず次の3点を確認します。
1. 志望校候補と入試方式
志望校が一校に決まっていなくても構いません。
まずは候補をいくつか出し、
- 入試科目
- 学力検査の形式
- 内申・調査書の扱い
- 面接や作文などの有無
- 出願条件
- 試験日程
を公式情報で確認します。
必要な対策が分からないまま勉強を始めると、優先度の低い教材に時間を使ってしまうことがあります。
2. 今の実力
現在地は、定期テストの点数だけではなく、
- 学校ワーク
- 実力テスト
- 模試
- 教科書の章末問題
- 中1・中2の基本問題
などを使って確認します。
大切なのは、単に「数学が苦手」「英語が得意」と分けるのではなく、単元まで細かくすることです。
例えば数学なら、
- 正負の数
- 方程式
- 連立方程式
- 一次関数
- 図形
- 確率
- 二次方程式
のように分けます。
3. 学校の勉強と受験勉強の両方
受験勉強を始めても、学校の授業と定期テストは続きます。
特に内申・調査書が選抜に関わる方式では、学校の学習を放置して受験問題だけを解くのは適切ではありません。
「学校の今の範囲」と「中1・中2の復習」を並行して進める必要があります。
高校受験までの学習を4段階に分ける
中3の一年間を、次の4段階で考えると整理しやすくなります。
春〜1学期:現在地を確認し、日常学習を崩さない
この時期は、学校の授業・定期テストと並行して、中1・中2の抜けを見つけます。
全範囲を最初から完璧にやり直す必要はありません。
基本問題を解きながら、
- すぐ解ける
- 解説を見れば解ける
- 解説を見ても分からない
の3段階に分けます。
まずは「解説を見れば解ける」を自力で解ける状態に変えると、復習の成果が出やすくなります。
夏休み:中1・中2の大きな穴を埋める
夏休みは、学校の新しい授業が少ないため、過去の復習に時間を使いやすい時期です。
この時期に優先したいのは、
- 数学の計算・方程式・関数
- 英語の単語・文法
- 理科の用語・計算・実験考察
など、秋以降の問題演習を妨げる基礎です。
国語・社会も受験科目に含まれる場合は、学校教材や志望校の出題形式に合わせて別途学習時間を確保します。
難問を大量に解くより、標準的な問題で「自力で最後まで解ける」範囲を増やします。
2学期:入試問題を意識した演習へ移る
基礎の抜けが減ってきたら、入試形式の問題や模試を使い、
- 時間配分
- 複数単元を組み合わせた問題
- 記述
- 初めて見る文章・資料
への対応を練習します。
この時期も、模試の偏差値だけを見るのではなく、「どの単元で、なぜ失点したか」を確認します。
入試直前期:新しい教材より失点原因を潰す
直前期は、新しい参考書を次々に増やすより、
- 過去問で間違えた問題
- 模試で繰り返し落とす単元
- 暗記の抜け
- 時間配分
を優先します。
「知らない問題を増やす」より、「本番で取るべき問題を落とさない」状態を作ります。
数学・理科・英語は同じ方法で勉強しない
高校受験全体では国語・社会を含む複数科目の準備が必要になる場合がありますが、ここではEdurouteが指導する数学・理科・英語を詳しく扱います。3科目だけでも、伸ばし方はそれぞれ異なります。
数学:前の単元まで戻って原因を特定する
数学は積み上げの影響が大きい教科です。
一次関数が分からない場合でも、原因が一次関数そのものではなく、
- 比例
- 方程式
- 座標
- 文字式
にあることがあります。
「今の単元を何度も解く」だけでなく、止まった一行まで戻ります。
数学の戻り方は、中学生の数学がわからないときの立て直し方でも詳しく解説しています。
英語:単語・文法・読解を分ける
英語は、長文だけを解き続けても、単語や文法が不足していると伸びにくくなります。
間違えた原因を、
- 単語を知らなかった
- 文法を見抜けなかった
- 文の構造を取れなかった
- 設問の根拠を見つけられなかった
に分けます。
理科:知識と計算・考察を分ける
理科では、
- 用語を知らない
- 公式・法則の意味が分からない
- 計算で止まる
- グラフや実験結果を読み取れない
を分けます。
覚えるだけの単元と、理解・計算が必要な単元を同じ方法で勉強しないことが大切です。
国語・社会について 国語・社会が入試科目に含まれる場合は、当然その学習時間も確保する必要があります。ただし、Edurouteでは国語・社会を指導対象としていないため、この記事では詳しい学習法までは扱いません。学校の進路指導や志望校の出題内容を確認し、全体計画の中に組み込んでください。
具体例:数学と英語が苦手な中3の1週間
仮に、次のような状況だとします。
- 数学:一次関数と連立方程式が弱い
- 英語:単語はある程度分かるが文法で止まる
- 理科:用語は覚えているが計算・考察で止まる
この場合、数学・理科・英語へ同じ時間を均等に配る必要はありません。
一例として、
| 曜日 | 数学 | 英語 | 理科 | 学校課題 |
|---|---|---|---|---|
| 月 | 連立方程式 | 文法 | 物理分野30分 | ○ |
| 火 | 一次関数 | 単語+文法 | 化学分野30分 | ○ |
| 水 | 連立方程式 | 短文読解 | 生物分野30分 | ○ |
| 木 | 一次関数 | 文法 | 地学分野30分 | ○ |
| 金 | 間違い直し | 単語+短文 | 計算・考察の復習 | ○ |
| 土 | まとめ演習 | 長文1題 | 理科の総合演習 | 必要分 |
| 日 | 1週間の解き直し | 1週間の解き直し | 弱点だけ | 翌週準備 |
のように、苦手科目へ少し多く時間を使います。
ポイントは、曜日そのものではなく、「今週何をできるようにするか」を単元で決めることです。
過去問は「仕上げ」だけでなく診断にも使える
過去問を最初に解いて点数が低くても、それだけで落ち込む必要はありません。
早い段階で一度見ると、
- 問題量
- 出題形式
- 時間
- 自分がまだ習っていない範囲
- 基礎不足の単元
を知ることができます。
ただし、未習範囲が多い時期に点数だけで判断するのは適切ではありません。
本格的に年度別演習をする時期は、学校の進度や志望校の難度によって調整します。
模試・定期テストは「点数」より失点原因を見る
同じ60点でも、
- 基本問題を落として60点
- 難問を落として60点
- 時間切れで60点
では対策が違います。
テストが返ってきたら、
- 知識不足
- 解法が分からない
- 計算・ケアレスミス
- 時間不足
- 問題文の読み違い
に分類します。
次の1週間の学習は、この分類から決めます。
受験勉強と定期テストを両立できないとき
定期テスト前は、学校の範囲を優先して構いません。
ただし、受験勉強を完全に止めるのではなく、英単語や計算など短時間で続けられるものだけ残す方法があります。
中学生の定期テスト対策については、2週間前からの定期テスト勉強法も参考にしてください。
一人で受験計画を組みにくい場合
次のような状態では、学習内容そのものより「優先順位の決め方」に課題があることがあります。
- 何から復習すればよいか分からない
- 苦手単元が多すぎて全部やり直そうとしている
- 定期テストと受験勉強を両立できない
- 模試の結果を見ても次に何をすればよいか決められない
- 部活動後の限られた時間で計画を回せない
Edurouteでは、中学生向けに数学・理科・英語を指導対象とした高校受験対策コースを用意しています。学校の進度と受験対策を両立しながら、必要な単元まで戻って学習したい場合は、コース内容も確認してみてください。
高校受験は「全部やる」より「今やることを決める」
高校受験の勉強を始めるときは、
- 志望校候補と入試方式を確認する
- 現在地を単元ごとに分ける
- 学校の学習を崩さない
- 夏までに大きな基礎の穴を減らす
- 秋以降は入試形式へ移る
- 模試・過去問の失点原因から次の勉強を決める
という順番で進めると整理しやすくなります。
最初の一歩として、全科目を一度に完璧にしようとせず、「数学の一次関数」「英語の時制」「理科の電流」のように、今週直す単元を2〜3個だけ決めてみてください。